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第18話
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キスを終え、2人で手をつなぎながら地下牢を出ました。貴族達に連れられて、会議室まで戻ってきました。2人は恥ずかしさと嬉しさでいっぱいでした。時折互いに互いの顔をチラッチラッと見ては顔を赤くしていました。会議室に移動する間、しばらく沈黙が続きましたが王様が「或る人」に
すっ、すすすこし髪のびた、ね。
と声をかけました。「或る人」は
うん。ど、どうかな?
と聞き返しました。すると王様は唇を1度噛みしめてから
すっごく、良いと思う!
と言い、再び頬を染めました。辺りを甘ったるい空気が包みました。
会議室に着くと貴族の1人が
いちゃいちゃはここまでにしてください。今は革命をどう鎮圧するか、どうやって籠城を破るか、それをお考えください。
そのあとでならいくらでもいちゃいちゃして構いませんので。
と言いました。2人は「いちゃいちゃ」という言葉を聞いて思わず互いに互いを見ました。目が合うと2人はニヤケ顔になりました。
貴族達は、そういうのですよ、と内心思いましたがスルーしました。
会議が始まりました。まず、「或る人」が本当は何があったのかを話しました。初めは信じられなかった人達も話を聞くうちに信じるようになりました。その上でどうするか。議論は白熱しました。ですが結論がなかなかでません。すると突然、ずっと黙っていた王様が椅子から立ち上がり言いました。
民衆に罪なし、立てこもる貴族は全員爵位剥奪、永久国外追放。交渉は私がする。異論は一切認めない!
しばらく、辺りは静寂に包まれました。ある将軍が
全て国王陛下の仰せのままに。
と言うとそこらから、御意御意と声があがりました。
王様は「或る人」の肩に手をおき
君はここで待っていて、必ずすぐに戻るから。
と言い微笑みました。「或る人」は短く、わかった。気をつけて。と答えました。「或る人」がキスをしようとすると王様は
それは帰ってきた時のご褒美にとっておくね、ダーリン♪
と言いました。「或る人」は口に手を当てて
…可愛すぎかよっ!
と言いました。甘ったるい空気にまた包み込まれそうでしたが、ピリピリした周囲の空気がそれを阻止しました。
王様と将軍達は馬に乗り、お城に向かって走っていきました。
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