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「咲夜君、咲夜君。聞こえますか?」
ここは・・・どこだ?
目を開けて真っ先に目に入ってきたのは真っ白な天井。
腕になにか繋がられている・・・?
点滴・・・?
「咲夜!目覚ましたか!大丈夫なのか?!」
誰だ・・・?
あぁ、悠か。
バレちゃったな。
学校の屋上なんかで倒れて、多分学校のみんな知ってる。
どう言おう。
「大丈夫だよ。ごめんね、心配かけて。」
起き上がろうとすると医師に止められた。
「咲夜君、起きないで下さい。仲里さんが助けて下さらなかったら本当に危険な状態でした。彼には話してあるんですか?」
やめてよ。
今まで取り繕って来たものが全部、全部壊れちゃうじゃないか。
そんなのは俺のプライドが許さない。
「はい。ちゃんと伝えてあります。ね?悠?」
「え?あ、はい!知ってます。」
「そうですか。では僕はここから少し離れますが、なにかあったら言って下さい。」
ガラガラガラ
「咲夜?お前・・・どういう事だ?」
「いや、どうもしてないよ。ただ倒れただけ。睡眠不足だよ。」
「どうもしてない訳ないだろ!なぁ、お前の隠してること教えろよ。俺だったら少しは力になれるかも知れない。だから・・・」
「悠にはきっと分からない。だから、今日はもう帰って?」
「おい!咲夜!」
「ごめんね。」
悠が諦めたようにドアを開ける。
「咲夜・・・なんでだよ。頼れよ!もっと他人を!」
こないだ、悠に言われた言葉がフラッシュバックする。
「お前って意外とドライだよな。他人に興味ないっつーか。」
そんな悠の言葉に自嘲が零れる。
っていうかこないだっていつだっけ。
あれ?俺は何日意識が無かった?
俺はいつ、倒れた?
バタン
悠が閉めたドアの音で現実に引き戻される。
「俺だってどうしていいか、わかんないよ。」
乱暴に閉められたドアに向かって1人呟いた。
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