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「…なんで、理一さんは、俺がからかってるって思ったんですか?」
風見くんのシャツに染み抜きを施しながら、すぐ真横から聞こえる質問に耳を傾ける。
「いや……普通そう思うよ。高一なんて、一番恋愛したい盛りだし…」
「だから、恋愛してるじゃないですか」
「……それは…さ……」
「………」
…なんて返していいのか、わからない。
男相手に恋愛してるって、そういう人がいるのは分かってるけど、俺は違うからわからない。
「……理一さんは、俺が高一でガキだから、相手にしてくれないんですか?」
「んー…まぁ、それもあるけど、その前にお前男だしなぁ…」
「男とか女とか、関係ないですよ。俺だって別にゲイとかじゃないけど、理一さんとキスとかセックスとかしたいって思いますし…」
「っンン! その、そういうことは……言わないで……」
風見くん、まっすぐ過ぎて怖い。
「……すいません。でも、こうでも言わないと理一さんにまた勘違いされそうで…」
「………あー、わかった。とりあえず、風見くんが本気なのはわかったよ」
本当はまだ半信半疑だが、自己紹介して家まで上げたのに、今更追い払うことはできないだろう。
……それに、なんだかんだで好かれることは純粋に嬉しい。これが罰ゲームとかだったら、もう結構傷ついてしまうくらいには。
「…でも、ごめん。俺は君をそういう風には見れないと思う」
「ほら、” 思う ”ですよね?」
「え?」
「ってことは、まだ20パーセントくらい可能性があるってことですよね。だったら、俺……」
「あー間違った! そういう風には見れない! 確定!!」
「もう遅いですよ、理一さん」
はは、と、いたずらっ子のような笑みで笑う風見くんは、本当に愛おしそうに俺を真っ直ぐ見つめていた。
その姿に、嫌でも確信してしまう。
こいつは、本気で俺のことを、”そういう対象”として好きなのだ。キスとか、セックスとかができるような相手として……。
そう考えると、改めて凄いことだと実感してしまい、顔が熱くなっていく。しばらく恋愛なんてしてないから、多分心臓が驚いているだけ。きっとそう。
俺は必死にそれがバレないように、俯けて顔を隠した。
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