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※甘い、甘いクリーム
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──1時間後
***
「よし…」
たったの一時間で宝石を生み出したシュン。
キラキラの苺と真っ白な
生クリームに丁寧に包まれた
フワフワであろうスポンジ
コトッと目の前に小さな、可愛らしい
ショートケーキが乗った皿が置かれる
「すごい…いただきます」
「どーぞ。」
俺の目の前に座り、頬杖を
つきながら俺がショートケーキを
口に運ぶのを見届けるシュン
…濃すぎない、調度良い甘さの生クリームに
守られたフワフワのスポンジは口の中に
含むと優しい口触りで、飲み込んだ後も
余韻が残った
「…セ・ビヤン。すごくおいしいよシュン。」
「よかったな」
フワッと綺麗に微笑んだシュン
その笑顔に心臓が早くなる
「シュン!コンクールはこれにしよう。
もう少しアレンジを加えれば、
もっともっとよくなるよ!」
「それでお前がいいなら。」
そう言うとスッと俺の顔に手を
伸ばしてきたシュン。
その手は俺の唇の横を触った
「クリームつけるとか、子どもか、よッ…!」
パシッとその細い手首を掴み、
シュンの指先についたクリームを舐める
「んッ…!おい…エリッ、ク…!」
わざと、ピチャッ、チュッと音を
立てながら細く綺麗な指を舐める
「甘いね、シュン…」
クスッと笑いながら指を離すと
少し目線を上げると耳まで真っ赤にし、
涙目で睨むシュンがいた
本人は精一杯の威嚇かもしれないけれど、
上目遣いで涙目なんて、
誘ってるようにしか見えない。
まずい…すごく可愛い
「どうしたの?顔、真っ赤だよ?」
顔に出ないように平常を装いながら聞くと、
シュンは我に返ったように、
パッと俺から距離をとった。
「誰のせいだよ!ばーか!!」
その日は1回も口を聞いてくれなかったシュン。
それでも、新しく知れたシュンのこと。
あのポーカーフェイスを崩すと、
とてもとても可愛いってこと。
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