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不幸のはじまり3
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「えっおれ!?」
俺は確か、いちばん最初にお姫さまを助ける猟師役をしたいと思っていたんだけど……。
「だってそうちゃんは、きしざきそうたでしょ?きし、っておひめさまをまもるひとだっておかあさんがいってたもん!」
雪のその一言で俺は王子様役に決まってしまった。
それから、保育園では劇の練習がはじまり……。
迎えた本番、ドレスに身を包んだ雪に王子様の格好をした3歳の俺がセリフを言う。
「おひめさま、ぼくがたすけてあげましょう!」
キスの代わりに雪を抱きしめると雪は眠りから覚める。
「おうじさま、あなたがたすけてくれたのですね」
「これからはぼくが、あなたをまもります。いっしょにぼくのおしろでくらしましょう!」
会場から拍手がおきて、劇は無事に幕を閉じた。
その日の夜。
俺の家で姫城家とお疲れさま会をした。
「いや~可愛かったな~!雪ちゃん!」
俺の父さんが雪をほめる。
「爽太もかっこよかったぞ―!」
俺は雪の父さんにほめられた。
「爽太!雪ちゃんは可愛いんだからあなたがしっかり守るのよ!!」
お酒を飲んでほろ酔いになった俺の母さんが笑う。
「あはははは!爽ちゃん!雪のこと守ってくれる?」
雪の母さんも楽しそうだった。
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