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次の日、俺は
1週間ぶりに学校に来ていた
「…紘…おはよ…」
「歩夢!おはよ!もう大丈夫なの?」
「…あぁ、何とか…」
俺はニコッと笑ってみせた
多分、その笑顔は引きつっていると思う
「歩夢、無理しなくていいって。笑いたくないなら笑わなくていいから、ね?」
「…ありがとな…紘…」
「歩夢の事が…心配だから…」
「…紘…」
すごく切ない顔をして
紘は言った
今にも泣きそうな
そんな顔…
「歩夢…ちょっと、場所変えようか」
紘はそう言って
俺の手を引き、教室から出た
向かったのは屋上
いろんなことがあった場所…
「歩夢…手の傷は大丈夫?」
「…あぁ、大丈夫だよ」
「…そっか…ならよかった…」
少しの沈黙
紘は下を向いている
そんな紘に
俺は声をかけた
「…紘の気持ち…すごく嬉しかった」
「…………え?」
「紘に好きだって言われて…俺、すげぇ嬉しかった…」
「歩夢…」
紘は、うつ向いていた顔をあげ
俺を見つめる
俺もその視線に応えるように
紘を見つめた
「…紘、俺はまだ琉衣が好きだ…」
「………そっか…」
「でも、もう諦めようと思ってる…つか、諦めないとダメなんだ…いつまでも引きずってたら…ダメなんだって思うから…」
「…歩夢…」
琉衣には愛斗がいる
その2人の邪魔をする事は出来ない
好きだけど…
でも、もう叶わないから…
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