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案外……
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【夏生】
陽人の体調が気になり、終ってから誘いにはのらずに帰宅を急いだ
ラインで帰ると伝えれば、いつもの可愛いスタンプが返ってくる
それを見ながらニヤける俺も大概だが、何を思われても気にならなくなっていた
「ただいま~陽人、プリン買ってきたから食べよ!」
シャワーを浴びてすっきりしたらしく、昼間よりも随分楽そうだった
これなら大丈夫だね!
嬉しくて、早速陽人の隣に座る
「ほら、プリンだよ?陽人?」
差し出したプリンを握りしめたまま、俯いた……もしかしてまだ体調悪い?
心配になって、俺は慌てて顔を覗き込んだ
「陽人!顔が赤い………また熱が上がっちゃったの?」
これは大変だと、体温計を取りに立とうとした
「違う!……そうじゃなくて」
腕を掴まれて引き戻される
結構力が強くて、尻餅をついた俺
「うわっ、ちょ、どうしたの…陽人?」
絞り出すような声が聞こえる
が、よく聞こえない……やっぱり苦しいの?
心配になってしまった
背中をさすろうと、手を回した……えっ?
いきなり手首を掴まれて、そのまま押し倒された
「や、どうしたの?な、何………陽人?」
苦しそうな顔で俺を見ていた
なんだよ……やっぱり苦しいんじゃ…
でも、なんで俺、押し倒されてんの?
答えはすぐに解決した
「夏生がそばに居るだけで、俺は自分が抑えられなくて………っ、この感情を抑えるのに必死なの!」
……は?えっと……それは、つまり……?
「いつもそばに居ると思ったら、夏生をめちゃくちゃ抱きたくなっちゃって…我慢してたら熱まで出ちゃって…ごめん」
そう来たかwww
って、まさかの苦悩を聞いた俺
どういう顔をしたらいいのかわからないのに、いつの間にか陽人を抱きしめていた
泣きたくなるほど嬉しかった
だって……
「良かった陽人!俺、ずっと嫌われてるのかと思ってたんだ…だから、今すんごく嬉しい!大好き陽人///……いいよ、いっぱい欲しがってよ…俺を求めて陽人…愛してる///」
普段なら臭くて言えない台詞も、今なら素直に伝えられる
一線を敷かれ、俺は不安で堪らなかった
まさか理由がそんな事だったなんて!
「夏生…俺の事、その…嫌にならない?」
馬鹿………
「なる訳ないよ、何言ってんの……もう!早く…/早く俺を抱いてよ///」
お互いの誤解から、やっと本音にたどり着く
近くなったはずなのに遠くて、半分後悔までしていた
でも…でも………
「今夜は離さないでね?陽人………」
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