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31th October midnight Ⅲ
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白雪『ここは…ここはどこ…?』
呪いが解かれたのか、体の自由を取り戻し辺りを見渡すと
お世辞でも綺麗とは言えない不気味な街が広がっていた。街の中心に古いお城。
それを囲うようにいろいろなお墓。
まるで、モノクロ。
決して色がない。
反対側は見えない。
反対側には何があるんだろう。
「あれあれ君は男の子?」
「今日の生け贄男の子!」
声のした方を見ると
顔が蜘蛛で体がどろどろとしていて指が人間の指の化け物とかつてそこに埋められたであろう人の手があった。
もちろん。指はない。
指がない手の主であろう人が喋っていた。その姿は見えないが喜んでいるように聞こえた。
止まっていた足の震えが再度震えだした。
震えて立ち上がれずにいると回りにゴーストタウンの住人である、化け物が群がっていた。
その人達は白雪に対して口々に
生け贄という言葉を発していた。
生け贄とは何なのか聞く勇気もそれを聞けるメンタル面も無かった。
何もできずに持っていた猫のぬいぐるみを目をつむって抱き締めていた。
それから、少したったあと化け物達は
「ゴーストタウンの支配者っ
支配者っ」
と掛け声のように支配者と叫んでいた。
回りの化け物達でその人の姿は見えなかったがゴーストタウンの支配者がこちらに向かって歩いてきていたのはわかった。
白雪は下を向いていたためなのか支配者に足がないからなのかわからないがはたまた両方なのかわからないがその支配者がこちらに向かっているのだけはわかったがどこにいるのかわからない
殺されてしまうのか埋められてしまうのかこれから先の恐怖で尚更前を向く気持ちにはなれなかった。
「貴様は人間か」
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