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とりあえず近くの公園に来てみた。
さて、これからどうしよう。
スマホで確認したところ、今は6時半。春だから、冬ほど暗くはないが、もうじき真っ暗になるだろう。まぁ暗いのは別に怖くないからいいんだけど、一人ってのが苦手なんだよなぁ…
学校で、周りで人が話してる中一人で席に着いて読書してる、的な一人は別にいいんだよ。少ないけど。周りに人がいないシンとした一人が苦手なんだよ…登下校とかは慣れたんだけどな…
目的もなく一人でポツンといるのって、何か怖くない?そして恥ずかしくない?
とまぁこんな感じで、なるべく明るい内に家に帰りたいところなんだが、ちっぽけなプライドが許してくれない。
あー、こんなところでぼーっとしてても凄い時間の無駄なんだけどなぁ…中学生くらいまでならブランコとかで遊べるんだけど、高校生にもなるとさすがに恥ずかしいし…
何だこの意味のない時間は……
「………あ、朝倉クンに話してみよ。」
時間は無駄になったが、いい話のネタにはなった。
カズ
『あさくらくーん』
そうとなれば早速LINEを開いてメッセージを送る。
帰ったら何か送るとは言ったけど、朝倉クンにもやる事とかあるだろうし、もしかしたらすぐには既読つかないかもなぁ…
と思っていたが、杞憂だったようだ。
Rui
『ん?』
3秒で既読ついてナチュラルにかっこいい返事が返ってきました。
俺も自然に「ん?」なんて使えるようになりてーよ…言えても「んー?」って感じで伸ばしちゃうよ…
えーと、
カズ
『帰ったらなんか送るって言ったから、とりあえず送ってみたぞー』
……伸ばしちゃうよ。
Rui
『うん、嬉しい』
「〜〜っ!!」
思わず頭を抑えて上に向いて悶えた。
何それかっこいい…!!シンプルにかっこいい…!!女子だったらもうドキがむねむねしてトゥンクトゥク(?)で一発で落ちるぞこんなん…!!
段々知り合いにいるオタク女子みたいになってきた。
カズ
『えっと、それで、話題を探してたらいいものあって』
『いやいいものかわからないけども』
『プチ家出をしてしまった』
Rui
『え?』
『何でまた』
カズ
『や…ちょっと、理由は恥ずかしいからあんまり言いたくないんだが…』
楽しみにしてたいちご大福食べられたからとか、どれだけ重要なことであろうと人に言うのは何となく恥ずかしい。
Rui
『気になるなぁ』
『言えないならいいんだけど』
カズ
『…笑わないか?』
でも言わないのも言わないで何となく申し訳なくなってきちゃう和くんなんだ。
Rui
『もちろん』
カズ
『…前置きとして、俺はイチゴ系の食べ物が大好きなんだ。家にイチゴ系の何かがあるとスキップを抑えるのに無駄に神経使いながら帰るくらい…』
『それで、今日はいちご大福があったんだけど…』
『兄ちゃんに食べられて、怒って出てきてしまった…』
Rui
『へぇ、何それかわいい』
カズ
『可愛くはないぞー』
冷静に返事してるように見えるが実際は不意打ちを食らってあまり人に見られたくない顔になっている。
Rui
『それで、大丈夫?』
カズ
『まぁ、大丈夫。でも家に帰るのを俺のプライドが許さない…』
Rui
『じゃあ俺の家来る?』
「…ん?」
わー伸ばさずに「ん?」って言えたよやったねじゃねーよちょっと待てこのお方なんて言った。
俺の目が確かなら「俺の家来る?」って書いてあるんだけど気のせいだろうか。
もしかしてLINEちょっとバグっちゃったんじゃないかな、表記バグ?
カズ
『……えっごめんちょっともっかい言って…?』
Rui
『俺の家来る?』
何でそんなナチュラルに家に誘えるんだよ!!!
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