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唯一の親友3
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竜が居ない学校では、「俺」を演じて過ごす。
正直疲れるし、竜居ないしつまらない。と言う思いは無いかと聞かれれば、あると、答えるだろう。
授業も淡々とこなし、休み時間には皆と話す。
そんな当たり前の日常を過ごす。時間は、竜と居るときよりも早く流れる。その時間で考えることは、
竜は何を食べたか、何をしているのか等の竜についてだ。
よく、楽しい時間は直ぐ過ぎると言うが、竜と居るときの時間はゆっくりと、穏やかに流れていく
そんなことを考えていると放課後になり、桜並木を歩いていると、初雪や咲月が話掛けて来た。何故か俺のファンクラブには、放課後は俺に話掛けてはいけないと言う暗黙の了解がある。それはなぜだか分からないが、多分俺が放課後の誘いには必ず断っている。と言う事が関係あるかもしれない。まあ、そのお陰でいちいち断りをいれることなく帰れるから、助かっている。
初雪のファンクラブにも、同じ暗黙の了解がある。
初雪の方は、初雪の体調を心配しての事だろうけどね
「昇、一緒に帰ろ」
「いいよ!早く帰らないといけないけど」
「あぁ、竜の事か。兄としては心配だよね」
咲月がファンクラブの人達に「ばいばーい!」と、言いながら俺達の元へ来て、話し掛けた。
「竜、元気にしてるのか?」
「前に比べるとかなり元気になったと思うよ!」
「そっか!良かった!」
咲月は人懐っこさがある可愛い笑顔で、答えた。
「昇、竜には昇しか居ないんだからね!その事をちゃ
んと覚えておいてね!昇が居なくなったら竜どうな
るか分からないよ!」
「初雪、そんな事俺が一番よく分かってる。俺も竜も
お互いが居ないと生きていけないから。」
「それが分かってるならいいんだ!」
「それにしても、重い愛だな~。このブラコンめ!」
「うわっ!急に背中を叩くな!もうちょっとで転ける
所だっただろ!」
「咲月、あんまり昇を苛めると竜に嫌われるよ!」
「それだけは嫌だ!」
「咲月も竜の事大好きだもんね!」
「それは言わないでよ~兄ちゃん!」
こいつらと居ると、賑やかだけど落ち着くな~、
なんて考えてるとそろそろ分かれ道になった。
「じゃあここら辺で、俺はこれからスーパー行ってか
ら帰るから。」
「主婦かよ!」
「こら!咲月!じゃあ又明日ばいばい昇」
「ばいばーい!又明日昇!」
「ばいばい、又明日初雪、咲月」
俺はスーパーに寄り、今日の晩御飯の材料を買い、
愛する弟の元へ帰る END
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