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順位発表
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次の日、熱は下がったけど念のためということで私は学校を休んだ。
そして私はいつものメンバーと教室前の廊下にいる。理由は──
「ねぇ!!この1位の子何者!満点とかありえなーい!」
「2位もすごくない?!1点しか落としてないよ?!」
「もっと上の学校行けるでしょー」
テストの結果が貼られている。上位100人まで。私は満点で1位だった。みーくんは何を落としたのか899点。優香ちゃんは890点で4位。他は知らない名前ばかり。でも1人だけ知ってる名前があった。
8位875点 柊 奏音
私と同じバンドにいる子。頭良かったのね。中学は違ったから全く知らなかったわ。んーというかこの子何組?何も知らないわ。話さないわけではないけど話すタイミングがあんまりなくて話せてないのよね。
「頭いいやつまじ滅びろよ……なんだこの点数は……」
「ほんとそれな……赤点はぎりぎり取らなかったけどさぁ……」
「んな。あそこが採点ミスじゃなかったら赤点だった……」
「同じく」
今回のテストで赤点を取ると予言した拓麻なのだが奇跡的に赤点を回避したようで喜んでいた。
「あーあ。紅葉に負けちゃった。数学の2乗外すところでX>0書き忘れただけで1点引かれちゃってさー。それさえ書いとけば満点だったのに」
「それはたまにやるわね」
「そんなもんよね。私も同じことしたしー?」
「これやらない人とかいないよなってよく思う」
私も中学の時に同じことをやった。けどその時はまぁ中学生だしいいよってことで丸はもらえた。けど正しい回答が作れなかったからショックは受けたわね。
「さてさて、紅葉さん。俺の記憶が正しければ勝った方は負けた方に何かお願いができるという勝負をしたわけですが、何を望みますか?」
「あ……」
「あれ?忘れてた?」
「え?いやぁ……そんなことは…………はい、忘れてました」
みーくんの無言の圧力に耐えられなくなった私は白状した。忘れるつもりはなかったのよ。ただちょーっと頭から抜けていただけであって……。
「じゃあ、忘れていた紅葉さん、1日考える時間あげるから考えてね」
「はい……」
この様子を少し離れたところから見ていた優香ちゃんはくすくすと笑っていた。そして何故かずっと姿を見ない芽依ちゃんはいつの間にか拓麻たちの方に行っていた。
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