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slum/ber/num/ber
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俺が目を覚ました時、すでに昼の10:00だった。
せ「・・・え?」
志麻くんがいない。
せ「志麻くん・・・?」
嘘やろ、こんな最低なことするんや。
どの部屋にもいない。
風呂場は少し前まで使っていたのだろう。
濡れていた。
彼はシャワーを浴びてそのまま帰ってしまったのだ。
せ「最低。」
そう呟くと、自然とまた涙が出た。
怒りのまま彼に電話をかけた。
『おかけになった電話は───』
と、無機質な声が聞こえた。
何で?
志麻くん、もしかして俺、捨てられた?
何度かけても無機質な声が響くだけで、彼のあたたかい声は聞こえなかった。
今志麻くんは誰といるの?
せ「志麻くん、ねえ、、誰なん、?そいつ・・・」
携帯会社が設定した女性にそんな事を聞いても無駄だった。
せ「・・・大っ嫌い。」
自分の心に嘘をつく。
そうでもしないと、自分のことが嫌いになってしまいそうだった。
だって、俺はまだ彼が必要だから。
彼がいないと俺は・・・
すると、俺の携帯電話が鳴った。
『コウシュウデンワ』
の文字。
鼻をすすって咳払いをする。
せ「・・・もしもし?」
し「センラ?!」
せ「・・・何?」
し「ごめんな、ごめん。ほんまにごめんな。」
せ「何が?」
し「勝手に出て行ったりして」
せ「嫌がるってわかっててしたんや。へえ。もうええです。切るよ?」
し「待って!!まだ、待って。」
せ「何?」
し「俺、ずっとちゃんと、センラのこと──」
そこで電話は終わった。
せ「何それ・・・何て言ったん・・・?あほ、、貧乏、!入れるお金少ないねん、!あほ!!!」
期待してしまうだろう?
そんな風に終わられたら。
つくづく最低だ。
ピーンポーン
インターホンが鳴る。
せ「・・・もう何、誰・・・」
ドアを開ける。
し「センラ!!!」
せ「ちょ!!!」
入ってくるなり突然抱きしめられた。
せ「何やねん今更!!俺が、どんな気持ちで・・・!」
し「ごめん、センラ、ほんまにごめん!!!」
せ「何を謝ってるん?浮気してたこと?他に好きな人が出来たこと?おめでとう、さっさと俺なんか捨ててそいつんとこ行けや!!」
し「違うそうじゃない!!」
せ「じゃあ何で朝おらんくなったりしてん!」
し「呼び出されたんや!」
せ「行ったんやろ?!結局一緒やん最低!!」
し「最後まで聞いて!もうわかってると思うけど、俺ある女に付きまとわれててん、脅されてて・・・最後までやらされて・・・・・・それで今までセンラと会うのが後ろめたかったんや」
せ「は?最後まで?・・・もう嫌や聞きたくない帰って。」
し「帰らへん、センラの誤解解くまで帰らん。」
せ「もう嫌や!嫌いって言ってんねん!! 」
し「俺は好きやねん!!お前が!!」
せ「嘘つき!!!ずっとお前しか見いひんって言ったくせに!他のやつにそんなことして・・・最低!!」
俺は志麻くんの腕を引っ張ってキスをした。
せ「これで終わり。踏ん切りついた。ずっと好きやった。きっとこれからも。でももう終わり。疲れたんや。今までありがとう。」
し「センラ・・・!」
せ「ばいばい。」
志麻くんを家から追い出して鍵をかけた。
最悪なことをした。
俺は馬鹿だ。
だけど、これでいいんだ。
さようなら。
志麻くん、今度人を愛する時は、終わりのない愛で、抱きしめてあげてください。
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