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「…ぇ。」
硬直しているトクメイをしり目に、『あーマズいマズい』と繰り返しながら一冬は起き上がる。
「しょっぱ。塩どんだけ入れたの、お前??…なに、料理もロクにできないわけ??ってか、お前の舌のがオレ心配だわ。味覚、大丈夫??これ、本当に美味しいと思って、オレに出したわけ??」
トクメイは細かく震えながら、相手を見上げる。
「え…。いや、そ…ですけど。」
一冬の眉間の皺がいっそう深くなる。
「けど??けどって、なに??っつ~か、いきなり人ン家に押しかけてきて、こんなマズい飯を食わせるなんて、お前頭おかしいんじゃね??非常識にもほどがあるよ、本当。挙げ句の果てには、オレを一冬さんとか親近感ある呼び方する??」
「え…っと、ごめ、なさ…。」
「謝って済む問題じゃないからね、これ。」
一冬の険しい表情に、相手は慌てて床に広がった料理や皿を回収しようとする。しかし、その前に一冬の履いているスリッパが彼の手を強く踏み躙る。
「すい、すいませ…っ。も、もうこれ作りませんから、床を掃除しますんで…っ」
「いやいやいや。次から作んないとかこれから残飯処理するとかそういう話してねぇんだよ、俺は。今の話をしているわけ。…お前が、家畜の餌並にマズいもんをオレに食わせた落とし前はどうつけるんだって聞いているんだよ。」
「も、申し訳ありませ…っ」
トクメイが深く頭を下げるが、彼の背中にはスリッパが飛んでくる。鈍い、音と痛み。
「『大変申し訳ありませんでした、ご主人様。私め家畜がこのような粗相を致しまして、謝罪の仕様もございません。罰をお与えください』…おら。取り返しのつかないことをしたと思っているんなら、言ってみろよ。ほら。」
先程からトクメイの手を踏みつけていた一冬のスリッパの先が、相手の顎をクイと器用に押し上げる。
トクメイは目を白黒させながら、一冬の怒鳴り声の恐ろしさを体感し、咄嗟に口を開いていた。
「た…たたっ、大変申し訳ありませんでした、ご主人様。私め家畜がこのような粗相を致しまして、謝罪の仕様もございません。罰をお与えください!!」
「よし。…じゃあ、スリッパの裏を舐めろ。」
「…え゛??」
トクメイが目を見張っていると、一冬は鼻を鳴らしてからスリッパを傾け、相手に差し出す。
「どうした。…罰は受けるんだろう??ほら、ご主人様の靴の裏だぞ。オレの家畜なら喜んで舐めろよ。」
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