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……………………
数日が経ち久しぶり恭弥は学校へと登校した
首筋の噛み跡が見えないようにΩ用の首輪を着けた
何も抵抗を感じない…
感情がなくなってしまったようだ…
なんだか不思議な気分だった
中学を卒業するまでは通わなければいけない
やはり学校に行くと噂はもう広まっていた
クラスメイトやら知らない奴らから罵声を浴びる
「お前はΩだったの!?まじで…うわぁ俺今まで普通に話してたりしてたわ…」
「私達に近づかないでね!Ωの変な匂いが伝染る」
「まさか名家からΩが生まれるなんて…不吉だ」クスクス
馬鹿にしたような笑い声が聞こえてくる
この世はΩというだけで蔑まされた
前までだったら気にして泣いてビクビクしていただろう
しかし何とも思わなかった…
周りを無視して自分の教室へと向かおうとすると
突然身体がピクッと反応する
そしてフワッといい匂いがしてきた
間違いない…この匂いは、僕の番の彼だ!!
一瞬で彼がきたことに気づいた
彼の気配を感じるだけで身体が火照ってくる
まずい…
「っ!…」
迷惑かけないようにしないと…
早くここから逃げなきゃ!
逃げようとした腕を掴まれる
僕は目を見開いて驚いた
「みっ水瀬くん!待って…」
そこには番の名も知らぬ彼がいた
そして彼は僕の手首を掴んで
その場から連れてかれた
周りはどよめきが聞こえる
「えっ?今の何?」
「あいつの番ってあの久世なの!?」
同様を隠せなかった
腕を掴まれたまま空き教室へと連れてこられた
着いたら腕を話し僕の正面に向かい合う形になる
シーンと沈黙が続く…
「あの…えっと…」
お互いに気まずかった
すると急に…
「ごめんよ…本当に申し訳なかった…
全部俺が悪かったのに…許してくれ!」
彼は土下座をして謝ってきた
αはプライドが高いと思ってたから正直驚いた
「いえ!僕が悪いんです…
薬を飲んでいたらこんなことにはなりませんでした…。」
僕も土下座し返す
「いや!圧倒的俺が悪いよ、
本当にごめん!!」
彼は必死に謝ってきた
その姿を見て愛おしく思った
番になるとこんな感情も出てくるのか…
厄介だ…
「あっ………そういえば名前…聞いてなかった」
彼は良い人だなと思った…
発情期がきたあの時だって心配して僕に話しかけてきてくれた
自然と口元が緩んだ
何だか穏やかな気持ちになれるな…
昨日まで絶望してたのに…
死のうとさえ思ってた
僕って単純なんだな…
ひっそりと苦笑いする
「あっそっか!
俺は一方的に知ってたけど…
水瀬くんは家柄が凄いってみんなから注目されてたから…あっ…ごめん気にした?」
心配に手を合わせて謝り、見つめてくる
「いえ…大丈夫です…」
コロコロと表情の変わる人だった
自然と笑みが溢れる
「俺の名前は久世 達哉!達哉って呼んで」
ニコッと笑いながら自己紹介をしてきた
「達哉くん…僕のことも恭弥で大丈夫です…」
僕は少し照れながら言う…
達哉は嬉しそうに微笑む
「了解!じゃあ恭弥くんって呼ぶね
俺らこれからどうしよう…番なんだよね…
…結婚する?」
びっくりした…
達哉は簡単に結婚って言ってきた
まさかその言葉が聞けるとは思わなかった
「えっ!?だって達哉くんの家は許されないじゃない…ちゃんとしたαの女性と結婚しなよ…
僕のことは気にしないで…」
僕は驚いてあたふたしながら答える
結婚なんて考えてもなかったし
これからはずっと1人でいると思ってた
「でも責任取らないと…俺がヒート起こしちゃったせいだし…俺の親のことは気にしなくていいよ!面倒くさい人なんだ…
あっ俺も今はヒートを抑える薬を飲んでるから襲ったりしないからね!
恭弥くんからめっちゃそそられる匂いするけど…我慢」
達也は中を仰いで目を泳がせる
顔は少し赤くなっていた
可愛い人だと思った…
こんな出会いがなければ普通に友達になれたかもしれない…
今は無理やり僕の番になってしまって
束縛してしまっている…
彼を開放してあげたかった…
「俺正直に言うと恭弥くんが近くにいるだけで身体が熱くなるよ…まだ好きっていうのはわからないけど…本能が反応する…
これが番になるってことなんだね…」
達哉はそう言うと僕の目を見つめて手を握ってきた
ドクドクと僕の心臓がなるのが聞こえる
そっと僕の頬に触れて
「キスしてもいい?」
「っ…うん…」
僕は断る理由もなかったしつい頷いてしまう…
だんだんと激しく深くキスをした…
そしてお互いに抑えられなくなり、
その場の空気に流されて性行為をしてしまう
何度も弄り合い激しくキスをする
僕の尻の中は彼の液体でいっぱいだった
この人といると理性がなくなってしまう
これが番なのか…
「恭弥…っはぁごめんよ…薬飲んでるのに抑えられなかった…痛くない?大丈夫?」
達哉は冷静になり、申し訳なさそうに謝る
達哉の彼処はまだそそりたっていた
少し苦しそうにしている
我慢は良くないだろうに…
さすがはα
αのヒートはなかなか収まらない…
何度も何度も大きくなる
最初見たときはびっくりしたな…
「…達哉くん気持ちいいよ…
もっと激しくしても…大丈夫だよ…
痛いのがいい…」
達哉にしがみつき誘うように耳元で囁いた
ハッ…
って僕は何言ってるんだ!恥ずかしい…
顔が熱くなってくる
理性を抑えられない…
もっと彼が欲しい…
これが醜いΩの性なのか…
嫌になる…
中学にいる間は獣のようにいろんな所で性行為をした
お互いに何度も身体を重ねても、貪るように激しくキスをしても全然満たされない
毎日しなきゃ満足しなかった…
「…はぁ恭弥の中気持ちいい…
お前とずっと1つになりたい…
溶け合ってしまいたいよ…」
達哉は僕の中に大きな逸物を奥深くまで入れながら、前につけた僕の首筋に再び噛み付いた
首筋から血が流れた
血の匂いでますます興奮してくる
お互いに快感に酔いしれて貪るように性行為をする
「あっんっ…はぁ…達哉くん…」
幸せだった…
これが好きという感情かはわからなかったけど達哉くんは僕の中で大切な人だった
快感に酔いしれて意識が朦朧とする
そのせいで空き教室の扉が開いた音に気づかなかった…
「お前たち何してるんだ!」
そこに先生が入ってきて僕らの関係がバレてしまった
もちろん
その後は親にもバレてしまい
僕たちは引き離された…
達哉くんもこっぴどく怒られた
そして無理やり達哉くんには結婚相手を与えられた
抵抗したが親には勝てず
婚約して番になったという噂が流れてきた
僕はショックだった…
最初は1人でもいいと思ってたのに…
大切な存在をなくして初めて気づいた…
僕は彼を愛している…
涙が止まらなかった…
彼は僕のことどう思ってたかは知らない
でももう会えないような気がした…。
学校へは行けなかった…
行くたびにイジメが酷かったのだ
彼に会うのも嫌だった。
不登校になる…
月日は流れ
中学卒業し、
高校からあっちに行くという約束をしていた
そしてその日が来て
僕はまた大切な人に何も言えずに
離れてしまった…
……………………………………
高校1年生になり、
こっちに来てから穏やかな生活を送った
αとして生きろと約束したからその通りに生活した
僕はΩだけどαには負けないくらい優秀だった、
だからΩの僕がαのクラスにいても誰も不思議には思わなかった
家柄もいいし変に絡んでくるやつもいなかった…
前に変に絡んできたやつは父親が先生に頼み処分したとメールが来たことあった気がする…
それ以来誰も近寄ってこなくなった
本当に恐ろしい家だよ…
そういえば幼い頃よく遊んでいた彼らはどうしてるだろうか…
懐かしい…
あの時見た煌くんと夏樹くんの性行為現場を思い出しても今はなんとも思わない…
昔は吐き気に襲われるくらいショックだった
何回泣いたことか…。胸が苦しくてどうにかなりそうだった…
煌くんのことが好きだったんだと思う…
もしかしたら煌くんと僕は運命の番だったのかもしれない…そんな気がする…。
…………達哉くんは元気にしてるのかな…。
寂しさでどうにかなりそうだよ
彼のことを想うだけで胸が苦しくなるし、身体が火照ってくる…
1人で発情期を乗り越えるのは本当に大変だった
苦しくなるし、何度いっても収まらない
耐えられなくなりそうだよ
収まるまで一週間は外に出られない…
学校には身体が弱いと伝えてあるからなんにも怪しまれなかった…
あぁ…彼が欲しい…僕のここに入れてほしい!!!
1人で性欲処理する日が続いた…
………………………
ある日の朝
いつも通りご飯を食べようとすると急な吐き気に襲われた…
「っ!?」
気持ち悪い…何だ?
病気?
そしてその場で倒れてしまう
今は亡きお祖母様の使用人たちが
すぐに医者に見せてくれた
「これは…良いですか、落ち着いて聞いてくだい…今あなたは妊娠5週間目です…
この若さでは大変だと思います…
今ならまだ中絶手術ができます…どうなされますか?」
医者はそう言うと中絶手術の資料と
僕のお腹の中のレントゲンの写真を見せてきた
まだ形ははっきりしてないが確かにそこには何かがいた
「っ!?」
僕が妊娠!?Ωだから…
達哉くんとの子供!!
頭が混乱して、パニックになる
このお腹に達哉くんとの子供がっ………
…産みたいと思うと同時に家のことを思い出してしまう
親は絶対反対するだろうし、
達哉くんも今は相手がいるから迷惑でしかない…
産むとしたら高校をやめて?
そうしたら親は本当に僕を見放すだろう
今住んでいるお祖母様の家からも追い出されるに違いない…
「あなたの場合、過去に発情抑制剤を大量摂取しましたよね?その影響でお腹の子が無事に育つかどうかわかりません…あなたの身も危険です…どうなされますか?」
医師は暗い表情をしていた
やっぱり薬の影響出るよな…
「………っ少し考えさせてください……」
誰にも相談でにない
どうしよう…
「よく考えてください…1つの命ですからね…」
医者は真剣な眼差しで僕を見てきた
軽く会釈をし病院を去る
使用人たちは心配して待っていてくれた
僕は本当のことを言わずただの貧血だったと嘘をついた
いい人達だな…
あぁ…
達哉くんと1度話したい……
少しでもいいから声が聞きたい……
僕はどうしたらいいんだ…
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