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Chapter6〜リアルで恋の音が鳴る《秦side》
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「ふぁーあっ…おはよー。」
誰もいない部屋でひとり挨拶をする。
オレは二日酔いがあまり酷くない体質なので、すぐにベッドから起き上がれた。
「今日は…クリスマスイヴ、日曜日、ねぇ。」
私服に着替え、リビングの黒いソファにドカッと座る。
テーブルの上に常備してあるタバコケースから一本取り出し、一服。
「…フーッ。なーんもやることねえな。」
と独り言を言いながら、昨日渡されたゲームを思い出す。
BLってのは気に食わねえが、早めにやっときゃすぐ終わるだろ。
ーピロリロリッ
リオン、とかいう妖精的なやつが現れた。
どうやら、このゲームの進行役らしい。
持ち主が使っていた装備をそのままで、データだけ新しく始める。
…吸血鬼か。悪くねえ。体型や顔立ちもどことなくオレに似てるな。
「まずは、ラブ友を増やそう!アレックスはみんなに人気のプレイヤーだから、きっとまだまだ増えると思うよ!」
へえ、持ち主、結構やりこんでたのか。
「リオン、マップを開け。」
「うんっ!わかったよ!!」
リオンが手に持っていた本(?)らしきものを取り出す。
マップから『精霊の森』をセレクトし、ローディングを待つ。
(攻略本も袋に入ってたから、基本的な操作は覚えたぞっ!!)
「へぇ、朝からこんなにオンラインの奴いんのか。ヒマしてんだな。」
すると1人のプレイヤーが近づいてきた。
そいつの頭上に『プレイヤー名:ゆーたん 種族:インキュバス』と表示される。
…つか、インキュバスって!笑笑
「あ、あのっ!」
うん、声も顔も悪くねえな。むしろオレ好み。(女なら)
まあ、テキトーに返しとくか。
「…はい?」
「も、もしかして、あ、あなたがあの…最速攻略者である、あ、あ、あ、アレックしゅしゃんですかあああっ!!???」
…プッ///
ふつーに噛んでるし笑笑めっちゃ驚いてるし、顔赤らめてる感じも、昨日の女達とちがって、初々しい。
こいつ、話したら面白そーだな。
「あー…はい、多分そーですね。
って、ゆーたんさん、噛んじゃってますよ笑」
さらに顔が赤くなるゆーたんさん。
「す、すいません…//あまりにも、驚いちゃって… てかなんで僕の名前を!??」
え?こいつ気づいてねーの??笑笑
「あー、あなたのキャラの上に書いてあるので笑」
あたふたして潤んだ瞳でオレを見上げるゆーたんさん。
可愛い。
…こいつ中身オッサンだったら許さねえ
その後営業スマイルでゆーたんさんを魅了させたオレはラブ友登録し、1時間ほど2人で話した。
…っと、もう12時か。昼メシ買いに行かねーと。
あ、オレは自炊しないタイプなんで。スーパーとかコンビニで済ませるんで。
「すいません、私用があるのでログアウトしていいですか?」
「あ…はい!てか、僕も結構話し込んじゃって、すいません笑笑 一緒にログアウトしましょーか!」
「あー、はい//」
やべぇ、、コイツ男なんだよな、?
すっげえ可愛い// …あ、恋ではないからな?
「あれ?アレックスさん顔赤いですよ??」
「な、なんでもないっ…!じゃ、お先にっ!!」
動揺して、すぐに電源を切ってしまった。
…はぁ、、、とりあえずスーパーでも行くか。
紺のロングコートを羽織り、黒のマフラーを巻いて、オレは家を出た。
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