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「おはよう龍」
早紀と共に部屋から出たユウはリビングでくつろいでいる龍に声をかけた。
「おう、帰ってたのか。昨日はやけに長引いたみたいだな」
「まぁな、これがまた手強い奴でな」
それだけ言葉を交わすと、龍は早紀に目線を移す。
「よく眠れたか?」
「あぁ、まぁ。」
もちろん酷く魘されていたのだがここは頷いておく。
「今日は冬夜が当番だな」
「当番制で人を殺すってお前ら人間の心あるのか…」
早紀の言葉など無視をして龍は何やら出かける準備をしている。
「どっか行くのか?」
上着を着て髪を整え、早紀には見向きもせず一言だけ答える。
「あぁ、今日はプライベートでな」
殺し屋にもプライベートはやはりあるのかなんて関心しながらもただなんとなく私服姿の龍を眺めていた。
「そんなに見ても連れていかねぇぞ」
「いや行く気ないし!家にいればいいんだろ」
やけになったように顔を逸らしつつも玄関へ向かっていく龍を横目で見ていると、肩を叩かれ後ろを振り返る。
「龍のプライベート、気になるでしょ?尾行しちゃう?」
「えっ…いやでも俺監禁されてるんじゃ…」
確かに気になるかと聞かれれば気になってしまうのだが、自分が監禁の身にあることを思い出し不安そうに綾瀬を見る。
「どこまで真面目ちゃんだよー。そんなの龍が勝手に決めたんだからバレなきゃいいんだよ」
悪気も無さそうに高笑いすると綾瀬は早紀に服を手渡し、にっこりと笑って見せた。
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