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風呂でされた最初のキスといい、今回のキスといい、龍が何を考えているのか早紀には全く理解出来なかった。
「...はぁ。なんなんだよ...もう」
だが今回のキスに関しては香織がいなくなった寂しさを埋めるためだったのかもしれない。
そんな考えがふと浮かんできた。
「...でも、なんで香織さんを殺さなきゃいけなかったんだろう...。結局あいつ、なんにも教えてくれなかったし...」
気を引き締め、龍の部屋へと戻った。
「なぁ、もしかしてkillersって上の人とかいるのか?」
「...」
龍は何も答えない。
「だとしたら香織さんを殺さなきゃいけない事にも納得がいくんだよ。誰かに命令されたのか?」
「...うるせぇ」
「なんで何も教えてくれないんだよ。どうせ俺は殺されるんだから何言ったって問題ないだろ」
龍は早紀を睨むと静かに口を開いた。
「お前には関係ない。...なぁ、俺の相手しろって言ったよな。こっち来いよ」
何を言っても話を逸らすばかりだ。
「俺を香織さんの代わりにするなよ!辛いならちゃんと俺に話してくれよ!」
龍はその言葉がカンに障ったのか早紀の頭を掴むと、床にねじ伏せた。
「..いッ...!」
「お前には関係ないって言っただろ。それに、お前じゃ代わりになんてならねぇよ」
何故だかは分からないが、早紀の目からは涙が零れた。
「...じゃあ、なんであんなことしたんだよ。俺、男じゃん...意味わかんないよ...」
「......。」
一瞬驚いたような顔をして、龍はそっと手を離した。
「そのうち分かる。」
それだけ言うと龍は部屋を出ていった。
「...はぁ。なんで俺泣いてんだろ...」
ゆっくりと起き上がると涙を拭いながら早紀は思った。
『あいつの反応からしてもやっぱりkillersには上がいる。』
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