アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
Number:43
-
綾瀬はどこで手に入れたのやら日本刀を腰にぶら下げ、キッチンから持ち出した包丁を早紀に渡した。
「はい、一応護身用ね。もし僕が早紀を守りきれなさそうな時用だから気持ち程度だけど」
早紀は強く頷くと玄関へ向かう綾瀬について行った。
「...埒があかねぇな」
その頃龍は1人奴らと戦っていた。
軽く十数人は倒したはずだが、倒しても倒しても援軍がやってくる。
「随分と仲間を連れてきたようだがお前らじゃ俺は殺せねぇよ」
「...そう言えるのも今の内だ」
龍が話している相手はkillersの上の組織の創始者である霜暗聡。
「なぁ、あんた本当に変わっちまったな」
「お前にそんなことを言われる筋合いはない。分かっているだろう、俺とお前はもう親子じゃない事ぐらい」
龍は聡を睨みつけるように見ながら嘲笑した。
「てめぇを親なんて1度も思った事ねぇさ。俺も忙しいんだ、早く死んでくれ」
「まぁ恋人を殺させた相手を親なんて思う訳もないか。」
互いが恨み合い、一番殺したい相手であるが故に周りの軍勢はお構い無しに2人は激突する。
龍は手に持った短刀で聡の隙をつき切りかかるが、負けじと聡も上手くそれをかわす。
一進一退の攻防戦が行われる中、突如後方の軍勢が宙に舞い上がった。
「1人で挑もうなんて、俺らも信頼されてねぇもんだな」
煙草に火をつけながらこちらに向かってくるのはライフルで軍勢をはね飛ばした冬夜。
そしてその隣には薙刀を手馴れたように振り回す、マスクを着けた男ユウもいた。
「悪いな、遅くなった」
龍はふんと鼻で笑うと、2人に気を取られている聡の腕を切りつけた。
「ッ......くそ...」
「呼んでもねぇ軍勢が来ちまった」
「調子に乗るなよ龍」
聡が余裕の表情を浮かべ、再び切りかかる。
それが合図になったのか止まっていた軍勢たちが動き出した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 54