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運命
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「 高木、何でバイト何かしている 」
狭い個室トイレ、俺より背の高い先生の圧が上から来る
怒っているのかすら、顔を上げることが出来ない
「 それは… 俺、退学ですか? 」
家がビンボーだから何て恥ずかしくて言えない、だってあの学校お金持ち学校だから、俺もお金持ちの人間だと思われてるだろうから、こんな理由を説明したくなくて自分がどうなることが不安で思っている事を口にした。
確かに高木株式会社で父ちゃんは社長だけど、そんな企業の社長ではない
従業員だって佐々木のおじさんの一人しかいないし。
2人でいつも家の敷地内にある狭い工場でネジや小さな部品を作っている本当に小さな小さな会社
それでも父ちゃんも母ちゃんも明るい家族だ。
波瑠、父ちゃんは結婚も早かったから学校は出ていない、家族を食べさせるために、この小さな会社を守る事で精一杯だ。だからお前は良い学校へ行け、そしたら色々な夢が掴める。
そう言って、今の学校へ入るよう言われた。
だから、俺は少しでもとバイトを始めた…… 退学になっから父ちゃんの夢も叶えられない。
「 理由も聞かないうちには決められないよ 」
何も言わない俺に急かせることもせず、話をするのも待っていてくれているようだ。先生の声が楽しいのかいつもの授業で聞く声のトーンより高い気がするからだ。
「 理由は・・・ 」
「 教えなさい、命令です 」
命令…… そう言って俺は先生の顔を見た
ギラギラとした、肉食系の顔をした先生の目を見る
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