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市内は混むことを予想して交通機関を選んだのが失敗だった
電気系統の不具合だとかで電車が随分遅れている
客先での作業が長引いた事と重なり、
「労うってもらうのは、また今度な」と
ホームの喫煙ルームから鈴鹿に電話をかけた
夜の窓に映る自分を透かし遠く街灯りが見え、冷え冷えとした空気に温もりを欲した胸の奥
上司が浮かぶ
などと、
油断させ俺は深夜に駅からタクシーを爆走させて鈴鹿のマンションに乗り込んだ
合鍵のある俺は無敵と言っても過言じゃねえ
音を立てないよう細心の注意を払い鍵を回し、屈みドアを開くと鈴鹿の部屋は照明が消え
体に染み付いた感覚を頼りに俺は寝室に向かった
眠りが深かったようだがしばらくすると鈴鹿は目を覚まし異変に気付いた
一瞬の緊張の後俺だと分かり安堵する
「お疲れ
で、これは?」
俺は鈴鹿の胴に跨がり、奴のスェット上下を脱がしつつあった
「たまにはいいだろ
俺はあんたの、あんたは俺の気持ちを味わえる」
「じゃなくて、こっち」
養生テープで頭上に拘束された手首を鈴鹿が示す
「そっちは俺の趣味かな、」
「拘束フェチか?」
「このクッソ寒い中、一日作業して帰ってくりゃまた行かされて
その間ずっと
あんたをどうしようか考えてた」
「飲んでるのか、」
「駅ん中で暖を取ろうと思えば
コンビニのワンカップくらいしかねえだろ」
「前から思ってたが
お前、酔うと色っぽいよな」
「野郎になに言ってんだ?」
初めて言われたが実は悪い気はしない
「あんたが起きるまで穴が空くほど眺めてたが、」
後ろ手で鈴鹿の胯間を握った
「俺は起きてる方がいい」
格好つけたことを言おうとすると声がかすれるのが情けねえ
縛り付けた上司に馬乗り、唇を奪う
状況だけでたぎった
俺はガチでドSなのだろうか
手で直に触れると鈴鹿の腰が跳ね、衝撃が俺の下半身に響く
一度、取り込みその悦さを覚えたそこが熱く痛いほど疼いた
上司のペニスが俺の掌ではしたなく硬く濡れていく
「あんたが、俺の、色んな所を、触ったり、
見て、俺を弄ぶようなことを言ったり
…するのが、」
自分で言ってて興奮してきた
肩が震え、跨がった腰に臀を押し付け揺すってしまう
「それが、いい、」
ビニールの擦れる音がし、見れば鈴鹿が養生テープを強引に引き千切っていた
調子に乗った俺の悪戯を簡単に壊す鈴鹿の体力や性欲が
どれだけ俺をそそることか
自由になった右手が俺の腰に伸び、長い指が背中のずっと下へ進む
堪らず俺がファスナーを下げ前を開くと鈴鹿が片手で脱がそうとする
その不自由な焦れったさが腰にわだかまる欲望を加速させた
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