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2ー29
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時雨side
「時雨さん、いってらっしゃい。」
愛しい人。
俺が、幸せにするって決めた人。
ずっと、一緒にいるって決めた人。
俺の大切な、大切な人。
なのに顔が見れない。
なぜだ?
名前も何か思い出せない。
誰だっけ?
大切な人なのに。
なんでだ。
「………………んっ、
ここどこ。」
俺は、ベットの上で眠っていた。
頭が痛い。
それに、口には酸素マスクを付けいて、手は点滴に繋がれている。
多分、病院だ。
俺が、自分のいる場所を理解すると部屋のドアが開いて、咲と医者が入ってきた。
確かこの医者の名前は、阿部陽太。
隼の先輩で、俺の知ってる人を診てくれた人。
誰だっけ?
思い出せない。
「若っ!
起きられたんですか?!」
「山本さん、少し声がうるさいよ。」
「す、すみません。
それにしても、良かった。」
「やぁ、如月さん。
ここは、病院。
自分の名前や年齢、自分の事について言えるかな?」
医者は、俺のベットの横に置いてあるパイプ椅子に座ると変な事を聞いてきた。
咲は、心配そうに医者の後ろにたっている。
「自分の名前は、如月時雨です。
年齢は、25歳。
6月17日生まれ。
それから、如月組の若頭。」
「うん。
自分の事については、記憶は正常らしいね。
じゃあ、あと何個か質問するから答えてね。
なぜ、如月さんはここにいるか分かるかい?」
なんで、ここに……
なんでだっけ。
そうだ。
「事故。
料亭に行く途中に事故にあった。」
「そう。
君は、その事故で頭を強く打ったんだ。
だから、今私が質問をしている。
記憶が正常か見るためにね。
如月さん、私に何か聞きたい事はあるかな?」
「聞きたいこと……
俺以外に怪我した奴らは、いるんですか?
それから、俺はどれくらい眠っていたのか。
それから、俺はいつ退院できるんですか?」
「如月さん、以外の人は皆打撲とかだけで済んでいるよ。
君は2日間眠っていた。
退院の事だけど。
最低でも1週間。
本当はもっと入院してもらいたいけど、聞きそうにないね。」
その後俺は、色んな質問をされた。
俺は、それに普通に答えたけど1問だけ答えられないのがあった。
「さぁ、如月さん。
これで、最後の質問にしよう。
君に恋人は、いるかい?」
俺に恋人は、いないはずだ。
でも、なんか引っかかる。
でも、こういう質問をするって言葉いるってことだろう。
誰だ?
「俺に恋人は、いるか分かりません。
でも、いるんですよね。
誰なんですか?」
俺が言うと、二人とも驚いた顔をしていた。
きっと、俺は忘れている。
でもこれは、一番忘れちゃいけない事だ。
誰なんだ、
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