アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
61
-
ーー
「一々告白されるのだるいからさ、
お前と付き合ってる事言っちゃった」
『…は…?』
車内は丁度通勤中のサラリーマンやいろんな制服を着た学生で埋め尽くされて、
揺れ動く車内の扉側に乗る俺と目の前にはホモ野郎。
ホモ野郎は近くの手すりに捕まってるが後ろの扉に寄りかかってる俺は倒れることもない。
壁とホモ野郎とでサンドイッチ状態だけど。
…いや、今はそんなこと気にしてる場合じゃねぇ。
『何で』
「好きでも無い奴に告白されるのが嫌だからって言えば通じるか?」
『違ぇ、』
「いや事実だけれども」
……何呑気そうにしてんだ、
『馬鹿かてめぇは』
「暴言。」
『自分のした事わかってんのか?』
「わかってる」
原因を作った俺だってこいつの事は言えねぇけど、
『これ以上戻しづらくしてどうすんだよ!?』
声が大きいとか、他の奴らの目なんて気にしねぇ、
それ以上に焦りと苛立ちが合わさって爆発しそうになる。
『そんな事したら遼河なんて一生あのままじゃねぇか!!』
「今日はやけに熱烈的だな」
『はぁ!?俺は「でも」…んむっ!?』
「お前の愛の説教は俺だけが聞きたいから
次はちゃんと俺と2人きりの時だけにしろよ?」
『。』
俺の口を無理やり左手で押さえたホモ野郎は耳元でそう呟き面白そうに口角を上げるが、
そんなホモ野郎にも、車内にも関わらず感情任せに怒鳴った自分自身にも引いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 78