アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
助けてやらないと2(凌side)
-
「はーい。なーにー?」
相変わらず緊張感のない奴だ。
「お前、森田拓海の黒い噂とか知らない?」
「お!まーた情報買ってくれるのー?同級生だからって安くはしないからねー?」
「で、あるのか?ないのか?」
「もー、相変わらずせっかちなんだからー。そういうのは世間話してからでしょー?」
「お前相手に世間話もくそもあるか。早くしろ。」
こいつは俺の高校の同級生であり、今は情報屋だ。
昔から変な奴だったが、気を使わず使われない相手だったのでそこそこ仲は良かった。
どこから情報を集めてるのかは知らない…知りたくもないが、正確だし何より人を脅すタネになる。
今までの情報も大抵はこいつから買ったものだ。
「はいはい。でもよりによって森田拓海かー。」
「何だ?ないのか?」
「うーん、有る無しじゃなくてー、言えないのー。お口にチャックってやつ!」
「は?」
今までこんなことは無かった。
朝日に不用意に近づいてくる奴は大抵、他にも何かしらやっていて叩けばホコリが出てくるし、こいつもすんなり情報を売ってくれていた。
「ごめんね?」
「何でだ?森田って奴はそんなにバックが強いのか?」
「だーかーらー言えないの!まあ、そのうち分かると思うよー。」
そのうちじゃダメだ。
なぜか分からないが、朝日が取られてしまうという危機感が強くなってきた。
「そんなイライラしないでー?仕方ないなー、じゃあ、特別ヒントだけ教えてあげるねー!」
ーーー森田拓海はね、森田だよ。ーーー
ブチっ
くそ、切られた。
何がヒントなんだ、そんなの当たり前じゃないか。
意味が分からない。
森田ねぇ。自分で調べるしかないか…。
今までのやり方が効かない。
どうすればいい…?どうすれば朝日を手の中に閉じ込めておける…?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
38 / 60