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雨宿り
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所詮仲良くなったとしても、ずっとここには居られない。案内を兼ねて遊んだため、バイトして貯めた金も帰りの電車代程しか無く、僕はその日うちに帰らなければならなかった。
それでも"サエキ"くんはまたここに来た時連絡くれよといい、自分の携帯番号が書かれた紙を渡してくれた。
一緒に過ごした時間が何もかも新鮮で色付いていた。
・・・けれど、その番号には1度しか掛ける事が出来なかった。
そして、色付いていた思い出も溶かしてまった。
あぁ、戻りたい。
あの日見た景色。
遊んだ思い出。
食べたもの。
聞いた音楽。
何でもよかった。あの日の事は1つたりとも溶かしたくなかったのに・・・
────────
やっと、自分の中で整理がついて真っ正面から向き合える様になった。その頃にはもう世間でいう"大人"の年になってしまった。
今頃彼は僕の事を覚えていないだろう。
僕もいつまでも思い出に縋るのはやめよう。
なんて、思っていたのに会ってしまった。
あぁ、ずっと止まっていた何かがギシギシと音を立てながら動いた気がする。
─また、僕の世界は意味を持って色づき始めようとしていた。
ー作者より
次からバス停で佐伯と水城が会った話に戻ります。時列系ぐちゃぐちゃしててごめんなさい。
閲覧、いいね、お気に入りありがとうございます!拙い文ですがこれからもよろしくお願いします。
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