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5話(4/4)
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「それにしても何だか男子校って凄いですよね。この間なんか上級生に一発どうだって尻触られましたよ」
「へー……」
何か話題を変えようと咄嗟にこの間の出来事を話した。
中学を共学で過ごした千尋には女子がいないという環境だけでまさかこんな事を言われるとは思わなかった。
話を聞いた奏は意味深に頷いている。
「もちろん逃げましたけど」
「じゃあさ、」
向かいに座っていた筈なのに、いつの間にか隣に腰を下ろしていた奏が顔を近づける。
「僕とキスしてみる?」
「……へ、え……えぇ!?」
ス……っと顎を救い上げられ、奏の瞳に自分の姿が映し出される。
何かを言う前に千尋の唇は塞がれてしまう。
奏の唇に。
「ん……ちょ、やめ……んゥ」
隙間からにゅるりと舌が差し込まれ、くちゅくちゅと掻き混ぜるように口内で舌が這う。
顎を溢れる唾液が濡らしていく。
抵抗したいのに繋がる唇から生まれる熱によって頭の中から溶かされているような気分になる。
……心地のいい熱に、ずっとこのままでいられたら、なんて思ってしまう。
「かわい、ちーちゃん」
離れてしまった唇を目で追いかけていたら奏がクスりと笑って唇を舐めた。
急に現実に引き戻されて、バランスを崩してソファーの下に落下してしまう。
自分の口を押さえて
「……って、なんでオレキスされてるんですか!?」
「んーしたかったから、じゃダメだった?」
特に悪びれもせず、こてんと首を傾げるその姿は天使なんてそんな可愛い存在ではなく……
(カナ先輩って小悪魔キャラだったのか!?)
そう、本当に小悪魔のように千尋の目に映った。
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