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6話(2/6)
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部屋の中に気まずい空気が流れる。
「……ごめん、いい迷惑なのはお前の方だよな…あんな所見ちゃって、気持ち悪かったよな……ほんとゴメン」
「なんでお前が謝るんだよ」
「だって気持ち悪かったろ?それからオレ、白谷の事好きとか思ってないから安心していいから」
「ハ?なんで今、白谷が出てくんだよ」
眉間にシワを寄せて、困惑している流に千尋も首を傾げる。
「え、白谷が好きだからオレと一緒に居させないように気をつけろって言ったんじゃねーの?」
「はぁ!?なんだよそれ!!」
「それにカナ先輩が流はホモだって……やっぱりこれって嘘だったのか?」
「当たり前だろ!つーかオレがいつ何処でお前に白谷が好きだなんて言ったんだよ!勝手に勘違いしてんじゃねーよ!!」
舌打ちをし、頭をグシャグシャと掻く。
相当イライラしているようで、足で床を蹴っている。
どうやらかなり迷惑な勘違いをしていたらしい。
「……なんかその、ほんとゴメン」
「別にいい…クソ、奏の奴後で絞めてやる……つーか埋めてやる」
拳を握る手が震えている。
怖さが半波ない。
「あ、あのさもう一個聞いていい?」
「あんだよ!」「トイレでオレに触ってきたのは、オレが嫌いだから苛め的な奴でやったの?」
千尋が尋ねると、流はきょとんと目を丸くさせ、パチパチと瞬きを数回してから突然顔を真っ赤にさせた。
「き、嫌いであんな事するかよ!」
「……え、じゃあなに?お前って、」
オレが好きなの?
特に深い意味を篭めて聞いたわけじゃない。
嫌いじゃないなら反対の言葉の好きって事しかないから、ただそれを聞いただけ。
流は先程よりも一層顔を赤く染め、今にも殴りかかってきそうな勢いで身体を震わせている。
「た、確かに嫌いじゃねーけど……好きって別にそういうのでもねーし、でも嫌いじゃ……」
段々と小さくなっていく声。
それでもしっかりと届いている。
「じゃあさ、オレと友達になりたい、とか?」
からかうような軽い口調で問い掛けると、睨みながら流が小さく頷いた。
てっきり「ふざけんな」と返されると思っていたので、頷かれると想定しておらず、どうしようかと迷った挙句、とりあえずと右手を差し出してみた。
「よ……よろしく」
「……おぅ」
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