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作戦成功
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た、助けて欲しい…
池羽の様子がおかしいんだよ、
いきなり二人っきりになったと思ったら
だらしなくボタン緩めて
人が変わったように無気力で
普段かけない眼鏡をかけていた
あの爽やかさはどこに行ったと思うほど
口が悪かった…毒舌??って言うやつか?
しまいには教えることなく寝始める
本当に教える気があるのか?
退学にならないように成績を、上げる手伝い…
のはずが仕事サボるために寝に来てる口実
みたいになっている、流石にこれは
俺じゃなくてもキレると思う。
だけど救ってもらう、力を貸してもらう
という事実は変わることがなく、
それを黙って見守ることしかできないのが
歯がゆかった。殴りたい、、くそ
あくまで、平和主義
そう思って心にとどめた
「お、おい」
話しかけても返事がない
本当に爆睡してんのか?こいつ…!!
腹立つな
「おい、クソセンコー!」
怒鳴るように叫ぶと
上から手が降ってきた手の側面がまっすぐ
俺の頭に直撃する。
何気その一撃は重たくずっしりしていたために
じわりと痛みが走った
「いっっ…てぇ」
「それが教えてもらう人の態度か…」
声のトーンも低いしむしろ男らしさが
嫌なほど向き出てる気がするようなその声に
ゾクッと背筋がゾワゾワした
「すんません…起きてください…」
俺がこんな事するなんて…
母さんが死んでなかったらこんな事
真っ平御免だった
そう言った事に機嫌が良くなったのか
にたぁと笑い頭の上にチョップしていた
手をそのまま広げて頭を撫でてくる
「よく出来ました。」
「くそ…」
「あ、そのまま退学でもいいんだよ?俺別に困んないし」
一人称まで俺になってる
真面目に裏の顔かよ…
汚ぇ…俺が退学すんの困ってるのを
うまく利用されてるきがした
「ここ教えてください…(棒)」
左手で頬杖つきながら
俺をニヤニヤしながら見て違うだろ?と言い始める
まだなんかあるのかよ…
「恵先生わからないのであなたに頼りたいです。教えてください。って可愛くお願いしたらいいよ〜」
言わなくても良かった
正直どーでもいいけど、反応が面白いから
適当にからかってやったつもり。彼方の肩は震えながら
ボソリボソリと言い始めて、目を見開いた
「めぐ…む先生…」
ほぅ、そんなに学校が大事か
年頃の生徒が屈辱を味わってまで通いたいと。
それだけでも面白かった
いつかの『俺』を見てるみたいだったから
「い、言ったよ、満足かよ!」
「…」
「おい!ずるいぞ!言わせといて何も言わないとか!」
うるさいな、必死になりすぎ
そんなのやるに決まってるのに
こんな事してるけど一応教師だからね
今まで個別でなんて塾の経験あるし
教えないというのは俺のプライド関わる
「35①から④」
「?」
「だからここ、やって?」
「お、おう」
真面目にやり始める彼方を見て
心の中で作戦成功。と呟いた
その時はその程度の考えだった
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