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ボスとして。
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池羽の授業で死ぬほど神経使って
死んだようにソファーに座っていた
俺の家は無駄に広い
親戚の家が馬鹿にならないほど金持ちで
バカ広い家に
1人ですんでいた。
贅沢といてば贅沢だ。
ほかの部屋は使わないでいつも
リビングのソファーで寝ていた
輝、牧浦、俺のたまり場になっていた。
決まって新入りが入る時や何かしらの会議の時は
彼方の家を使うぐらいだろうか
「霧島さん!失礼します!花垣高校1年!霧島組に入団したい所存です!!!よろしくおねがいするっす!!」
コンコンとノックがして
扉が開くと着慣れない制服を着た奴らが
ワラワラ入ってきた
誰の組のやつだろう…
「だれ」
「かな、この子ら宮條の部下らしいよ信頼していいかも」
何故かいつもこの手のことは
詳しいんだよな…輝のやつ
何故かわからないけど
「ふーん。」
俺の微妙な反応に新入りは少しびくつき始める
「霧島、そんなに無愛想だと怖がるだろ」
牧浦にペシっと叩かれて口を膨らませる
だって、何言えばいいかわかんないし
わーたよ、優しくすればいいんだろ…
「名前は?宮條の下っ端くんら」
やはりすこしとげのある言い方だが
この不器用さは今に始まったことではなく
牧浦も、輝もお互い困っと様に苦笑いする
「田口っす!」
「佐々木です」
「航河…です」
それぞれ名前を言うと
にぃっ…と笑いながら
そいつらの頭をわしゃっと撫でてやる
「俺はお前らを歓迎する。辛いこと、一人じゃできないことは大したことじゃなくてもまず俺に言え、いいな?」
「「「はい!ありがとうございます!」」」
「こいつ不器用だけど根はいい奴だからの〜、最近便秘だとか余計なこととかLUMEしてやれば喜ぶよ」
そう言って笑う牧浦に俺はムッとする
「おい、その言い方やめろ!」
「ははー本当の事だろう?」
「かなは素直じゃないからな〜?」
なんて話してる俺らを見て
何か安心したのか新入りたちは
表情がゆるんでいった。
まあ、こうやって慣れさせるのは
俺らの手法ではあるんだけど
ヤクザとか暴力団とか
そういう奴らと同じではない、それだけは
新入りには伝えてた
「そこで…なんだけどね」
真剣な顔に戻る輝に、田口らにも
緊張が走った。
そういう空気を感じたというのが
適当かもしれない。
「最近この時期になると新入りを狙ったボス狩りが始まるんだよね。あ、俺たちはそんなことをしないから心配しないで?」
「俺たちを…狙った?」
「うん。新入りは裏切りをする確率が高いかららしい」
「裏切るなんて…」
確かに裏切りは多い、
自分が助かりたいためにボスを売るなんて
ケースも多々あるし、俺にリスクが無いわけではない
まあ、裏切って売られたくらいで
喧嘩で負けることはないけど
今の俺には池羽との授業もあるし
問題を起こして学校もやめるわけには行かない
だから喧嘩は控えてた。
「俺は裏切られてもそれでいい。」
「え、…それはどういう」
俺の発言に戸惑う田口たち、、
あーなんか名前つけてやるか
適当に新入り太郎組でいっか?
「俺は喧嘩は進んでやらない。まあブチギレることはあるけど?」
確かにな、と言いながら輝と牧浦は笑いやがるから
少しふてくされながら話を続けた
「俺はさ、組のヤツらを守るためなら俺から敵に一人で突っ込めるってこと。」
「そこまで…」
言葉の一つ一つの重さを感じて
ゴクリと喉を鳴らす新入りを
安心させるようにぐっと自分の胸に抱き寄せた
頭を抱えるように優しく手を置いて。
「それだけは忘れんな、もう今日この時点でお前らは俺の中で守らなきゃいけねぇ家族、守られてるっていう自覚をして組の名前背負い堂々としてな。」
『この組に入れたことを誇りに思えるぐらいにな』
そう言い終えると
震えてた新入りも次第に笑顔になる
今更かもしれないけど、彼方のリーダーシップは
本当すごかった。頭として、ボスとして
誰よりも自分のしてることを誇りに思ってるから
こそ、出来ることだと思う。
こんな人柄だからたくさんの人が
彼方に引き寄せられてついて行くのだろう
太郎組の一人が
「俺、霧島の組に入れてよかったっす」
と言いながら誇らしげに笑っていた
そいつにつられてほか二人も笑いながら
そうだな、俺もですと言い合った
だから俺もついて行こうと思ったんだ。
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