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だからさ
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「それでさ、こうやってお互いを知ったから提案があるんだけど」
「うん?」
「籍入れよう」
「は?」
一瞬何言ってるのか分からなくなった
待て待て。籍を入れる?
…え…あ、その…
状況を飲み込める理由でもなく、あたふたして視線が泳ぐ
「結婚は法律的に無理だから養子として」
「養子…?」
「ああ、いつもそばにいてやれる」
確かに親族になるには、養子として入った方が良かった
まして男同士なんて、周りからの攻撃が激しい
そんな時に養子として入れば父親思いの息子〜
ぐらいしか近所には思われないだろう
「そしたら堂々としてられるし、俺がいるから金の心配ない」
「そう…だけど」
「因みに…今から行くところは俺の実家」
「はぇ…?ちょ、ま…!」
はははーと愛想笑いのような笑いをして
俺のことを聞かないように耳を塞いだ
初めからそういえばいいものを今更緊張してきた
どうしろってんだ、
車は止まるわけもなく走り続けて
景色が移り変わり通り過ぎていく
結構距離を走ったから恐らくもうそろそろつくと見て
それだけで緊張がどんどん増していく
本当にいい迷惑だ
だいたいそういうやつだった
池羽という男は…
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