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第82話 父さん
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「彼方〜、起きろ」
ん…先生…?
「ふぁー…おはよ」
「ん、飯」
なんだ、飯作ってくれたんだ。食卓の上には湯気が上がった美味しそうなお粥、卵とじか?デザートに桃が置いてあった。
ビニール袋がある所を見るとわざわざ買いに行ってくれたんだろう
「ありがとう…いただきます」
「…ん」
美味い、いつも思うが先生料理上手なんだよな…
なんでも作れるというか。
「…先生さっき言いかけてたやつの続きが聞きたいんだが…?」
低めの重低音が響いて耳を刺激する。
近くで話してるわけじゃないのに腰に響くものだから、凶器と化している、もうこの人は…
「え、えーと、」
「進路か」
「は、なんでわかったし…」
鼻で笑いながら当たり前だろとぼやいた
「お前、進路の紙出してねぇもん」
「うぐ…」
「悩んでんだろうなとは思ってた」
変なところで勘が鋭いのは輝と一緒なんだよな…
そう思いながら食べていた手を止めた
「就職か、進学かはまだ決めてない」
「ほー、お前から進学なんて出るとは思わなかった」
「る、るせーよ。確かに学校なんて辞めてやるとは思ってた癖にとは思うけど…」
と言いかけたが「そんなことねーんじゃね、」という言葉に隠れてごにょごにょとし始める
進路相談とか別に頼んでねーよ…
「何になりたいの」
「別になりたいのとかは決めてねーけど…」
とことん気まづい、どうしよう、
口から心臓飛び出しそう。
だって親と真剣な話さえしたことないのに、
ましてや先生とこの話は……
「学費なら出してやる、それに勉強は死ぬ気でやれば余裕でセンターは受かる」
「や、そんなわけには」
「いいから、まだ出してねぇし話に行ってねぇけど俺の息子だろ。文句あんなら殴り合いでもしてやろうか」
む、息子って、おま、…っ!
「あちっ!!」
「何やってんだよ…」
同様を書くけなくて思わずお粥をこぼしてしまった、
情けない…火傷だ…
息子…か
「少し考えてみる…」
「あぁ、とりあえず冷やせ」
流しの流水で冷やしながら、体の熱さと指先の痛みを忘れながら呆然としていた
大学、かぁ、
少しずつ心が揺れてる。自分が思うより心を育って言ってることに彼方はまだ気づいてない
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