アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
28
-
暫く休んでいた学校に行った
相変わらず僕に話しかけてくる女子は、アゲハ王子の事ばかりだった
正直、ウザい…
でも、これがハイジの望んでいた事…
なら少しは我慢できる…
「また学校に来てくれたんだね」
佐倉もまたうざいくらいに僕に話しかける
僕はそれを無視して廊下に出た
冷たい空気が突き刺さる
そのまま保健室へと行った
中に入ると誰もいない
僕はホッとして保健室のベットに入り、仰向けに寝た
あの告白以来、ハルオは僕にキスをしようとしたり、抱きついたりする
夜もおちおち眠れない……
ハルオは欲求不満なだけなのか、それとも純粋に僕に興味があるのか…
「ねぇ、知ってる?」
突然ガラッとドアが開き、誰かが入ってきた
「アゲハ王子、ホストになったんだって」
…え…
「何か、どんどん遠い世界にいっちゃう感じ」
「あー、そのホストに行ってみたーい」
…あのアゲハが、ホスト?
まさか、ね……
あの生真面目で正義感の強いアゲハが…
…まさか、僕のせいで?
あの時アゲハのベットの上で竜一との遊戯を見たせいで?
まさか…ね…
「………」
でも確かにあの日からアゲハは少しずつ変化していった気がする…
母に虐められた僕を助けなくなったし
僕がアゲハのベットで寝ても、髪を優しく撫でなくなった
それは僕の嫉妬からくる復讐に対してショックをうけているだけなのかと思っていた
家出…そしてホスト…
だから母は余計に僕を嫌ったのだろうか…
「………」
竜一が知ったらどう思うだろう…
竜一は、何故あの行為をアゲハに見せつけたんだろう…
”じゃーまたな、さくら”
”初恋の奴に少し似てんだよ、お前”
”初めて見た時から気付いてんだよ、さくら。覚えてねぇとは言わせねぇ…”
竜一の気持ちに近づけば近づく程
暗闇に迷い込んでしまうようだった
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
28 / 31