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帰宅-4 (Side 奏)
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本邸へ戻る車中、誰一人として喋るものはないまま到着した。
澪はまだ寝ていて、だんだんと熱くなる体に不安が募る。
絢爛豪華な外門を抜け、本邸と呼ばれる俺の家族が住む家の玄関へ車は横付けされた。
玄関を護る警備が車のドアを開ける。
蓮が降り、続いて双子、最後に俺と澪が降りた。
宝生家以外の下働きが揃って頭を下げるがいつもの事なので先頭に立つ筆頭側仕えであるじいやにのみ視線で礼を言った。
「お帰りなさいませ、奏坊ちゃん、澪さん。守神のご子息殿、夜神のご子息殿、ようこそお出で下さいました。治神の当主殿もお出でなさっています。本日、ご宿泊されていかれるのでしたら、客室のご用意はできておりますので、どうぞお好きにお使いくださいませ」
俺に澪が専属で仕える前に世話をしてもらっていたβの男で、今では大分しわが増えたがまだまだ現役だと本人は言う。
皆でリビングへ向かう中スマートに荷物を受け取り、皆が泊まりにきときによく使う部屋へ運ぶよう指示をしている。
「いつもありがとね〜」
蓮はその優しい人柄が好きなのかだいぶ懐いていたな。
「……奏坊ちゃん、大旦那様以外の方はリビングでお待ちです。旦那様が何やら面倒ごとを押し付けておいたと申しておりましたので、まだ大丈夫かとは思いますが…………先に澪さんを宝生の自室の方へお連れなさいますか?」
澪を抱えたまま無駄に長い廊下を歩いているとピッタリと側についてきていたじいやがそう提案してきた。
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