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「では、私は他の者を相手致します」
たった一人で何ができるのかと敵が下卑た笑いをあげる。ヨンヒはそんな相手に動じずただじっとしていた。先に動いたのはロベルトに雇われた者達であった。
数十人で一気にヨンヒに襲いかかる。
が、ヨンヒはそんな攻撃を物ともせず冷静に一人ずつ倒していく。そんな攻防を隣で見てこれなら任せられそうだと氷雨は改めて漆黒の狼に向き直った。
「悪いんだけど俺ら急いでんだよねー」
「………」
漆黒の狼はピクリともしない。ならばと間合いに入り一発食らわそうと拳を握ったところで急いで横に飛び退いた。
先程まで無かった黒い塊、否、死神が持っているような大きな鎌が氷雨が直前までいた位置に根深く刺さっていた。
発動から攻撃までの時間が圧倒的に早い。これは本当に一筋縄ではいかねぇな。
氷雨は一呼吸すると背筋を立て構え直した。
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