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「ボス、こいつら希望の光は、移住民すよね?死んでも生き返るし、気分屋の奴来ねえんじゃねーすか?」
「ふつーならそーかもしれんが、あいつは来る」
復讐と言っていたし、こいつは気分屋の奴と面識でもあるのか?
大量出血し、毒が全身に回りぴくりとも動けない。開けっ放しの目から入ってくる情報をぼうっと眺めていると洞窟の入り口に人影が見えた。
山賊の仲間か?と思ったが違う。ゆるい浴衣を着て下駄を履いた人物がカランコロンと音を鳴らしゆっくりと歩いてくる。
「お?ほら見ろきたじゃねーか」
山賊のボスはゆっくりと後ろを振り返り、その姿を目に止めるとほくそ笑んだ。
「よお、遅かったな?気分屋」
「何だお前ら、やっぱ俺が狙いだったのか?」
「当たり前だろうがお前にはたっぷりと礼しなきゃいけねーからな」
「礼ねー?なら、そいつは関係ないだろ?返してもらうぞ」
その言葉に反応した山賊達が、優人を取り囲む。
「それは出来ねーな。こいつは立派な人質だからな」
「せこいなーお前ら?」
「何とでも言え。手段を選ばないだけだ」
「へぇ?」
「きゃっ」
「じゃあ、俺はこの子を人質にするわ」
「シンリー!」
氷雨は、魔法でシンリーを拘束すると自分の元へと引き寄せ人質にした。
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