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パニック!!
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2人はワタワタしながら立ち上がる。
すでに周りからジロジロ見られていて、さらに頭の中がパニックに陥る。
えーー!!何!?何で!?
何故にキスマーク!!??
グルグルする頭で早歩きしていたら人にぶつかりそうになった
「わ!」
「ごめんなさい!急いで…」
「夕佑?」
相手も見ずに謝ったら、聞き慣れた声に緊張感が緩まる。相手は檜山で、焦る気持ちより安堵する方が上回った。
「あ、檜山君ごめん、まだ、席を…」
言いかけたところで、岩龍が夕佑の首を押さえて無い方の手の袖を強く引っ張った。
岩龍は複雑な口元でこちらを見ている。
「あれ〜?夕佑さんに岩龍じゃん?」
「おはようございます、夕佑さん、岩龍君」
うげ!!
夜風君に春日君!!!
絶対に見つかったらまずい面子が揃い組で歩いてくる。
逃げなきゃ!
とっさにそれしか出てこない。
「檜山君!席とっといて!僕たちトイレ!!」
「え?あ、2人で?」
檜山の問いかけはごもっともだが、夕佑は岩龍の腕を掴んで全速力で夜風達と反対の出口に向かった。その時、鋭い声が飛んできた。
「こら!食堂で走らない!」
聞き慣れた厳しい声に、夕佑は急ブレーキをしたが、引っ張られてた岩龍が止まれず、夕佑の背中に勢い良くぶつかってしまって2人で盛大に倒れこんだ。
ードターン!!
みごとに岩龍の下敷きになった夕佑、痛いと同時に、なんだか懐かしいシチュエーションに感じる
「大丈夫?ゆうちゃん?岩龍君?」
心配そうに戀兎が隣にしゃがみ込み、岩龍君を起こすのを手伝ってくれた
「僕がいきなり声かけたから…すいません、怪我は?」
「すみません走った自分が悪いです」
痛みに耐えながら上半身を起こすと、戀兎が心配そうにしながら、右手を出してくれてる、夕佑はその手にトキメキながら起き上がるために右手で戀兎の手を掴んだ。
恥ずかしさに視線が自然と下がる。
また子供みたいなことをしてしまい、戀兎呆れて笑われてしまう…
一瞬
戀兎の手に力がこもり、夕佑は戀兎を見た。自分の目線より若干下に視線があることに気づいてザッと血の気が引いた
見られた!
見られたからといって、あからさまに隠すことは気が引ける、それでは怪しい跡だと断言するようなものだ、かと言って言い訳をこの公衆の面前でも出来ない、数秒でフル回転した頭は打開策を見出せないでいる。
瞬きを一回
そのほんの一瞬で、次に戀兎がなんと思ってるのかと思考が勝手に悲惨な状況を想像する。
手を振り払われる。
嫌な顔をされる。
誤解される。
ここまでわずか2秒
でも自分には2時間にも感じるくらいの恐怖の2秒だ
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