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大丈夫じゃない、問題だ。
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伊織の事件(?)があってから、一週間が経った。あれから日高先生とは普通に話す仲にまでなっている。
怪しいと噂の生徒会を今後調べなければならない予定の俺からすると、生徒会顧問というのは心強い味方である。ありがたや。が、本当は生徒会にはお近付きになりたくないのである。親衛隊もいることだし。こわやこわや。
相変わらずな結城担任の理不尽な授業を受け流したあと、いつものように見回るため廊下を歩く。すると突然、肩にかなりの衝撃を感じた。飛ぶかと思ったぜ。もしくはドミノの如く倒れるかと思ったわ。前から走ってきた背の高い生徒に思い切りぶつかられたようである。
「チッ…どけ!!!」
ぶつかった一瞬、ブレスレットがバチッと反応したように感じたが、どう見ても人間だ。何者かの霊気は気の所為だろうか。しかし腹立つな。そっちからぶつかっておいて舌打ちとはけしからん。
おまえ達やっておしまい!と言いたいところだが、ノリでも言えるような人間が今の俺にはいない。と、いうよりも相手が此方を一度も見ないままどこかへ走っていってしまった。
…まるで何かに憑かれているような雰囲気であった。関わらなくて正解である。越後製菓!
「あ、ちょっとそこの君!!」
「はい?」
再び焦って走ってきた人間に今度は話しかけられた。なんなん。
「今こっちに会長走ってこなかったぁー?」
何やら急いでいる様子なのに語尾をしっかりと伸ばしている。ネクタイの色が同じという事は同学年か。やたらイケメンだがチャラいのが目につく。先程の奴と言い、何かと癪に障るな。というか、会長?
「あー、会長かどうかは分からんがなんか走っていったのは見たぞ。というかぶつかられた」
「えぇ、それはごめんねぇ。てか会長かどうか分からないって…あれ?君、あの大御門君だよねぇ?」
まあ同じ苗字のやつはそうそういないだろうし、俺がその大御門であっているだろうが、何となく嫌な予感がする。否定しても良いだろうか。いや、ダメなわけがない。
「どの大御門かは知らんが俺はもう行く。じゃ!」
これにてドロン!と昭和漂う言葉を残して消えようとしたが、何故か腕をがっしりと掴まれた。見た目と違って力がとても強い。逃げられそうにないです。お巡りさん、この人です!
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