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「まあちょっと待ってよ〜、君なら会長もどうにかなるかもしれないしー」
「何の話ですか。俺はこれから用事があるのでちょっと付き合えないんですけど!!」
「なんで敬語〜?やっぱり大御門君って、噂通り面白いねぇ」
これが面白いものか。敬語になっただけで面白いって、どういうことなの。沸点低いなこのチャラ男。
「俺は1ミリも、ミジンコ程も面白くないので今すぐ帰りたいです。てか帰るから離してくんね?」
「それがこっちも切羽詰まっててさー、離す訳にもいかないんだよねぇ。…てか、君なら気付いたんじゃない?さっきの会長」
「…まじで何のこと?俺に何か期待してるならそんな期待捨てた方が良いと思うよ。じゃ!」
今度こそは、と腕を振り切って寮へと全力疾走である。寮までの必死な形相とタイムはさぞかし異常だっただろう。ウサイン・ボルトもびっくりだ。
そして次の日登校し、絶望した。糸色望した!
「あー、大御門君だぁ。おはよう〜」
何 故 貴 様 が 俺 の 席 に い る 。おはよう〜、じゃねえよ。おかげで教室にいる全ての人間がチャラ男と俺を見て何やらヒソヒソ話をしている。なんなん。てかこいつ誰なん。昨日会長がどうとか言っていた辺りもしかして、いやもしかしなくとも生徒会の人間なのだろうか。だとしたらより帰って頂きたい。親衛隊に目をつけられてしまう。
「あの、何の用ですか。何で俺の席にいるんすか。てか帰れ」
「も〜、つれないなぁ。話くらい聞いて欲しいんだけどー」
「てかあんた誰?」
そう聞いた瞬間、目の前のチャラ男の目が点になった。何故か周りのヒソヒソ話も一旦止まり、一帯が無音の空間と化した。いったい何なのよ。
「えぇ、俺の事知らないの〜!?」
「うるさっ、いや知らんけども」
イケメンだからって全員がお前のことを知ってると思うなよ。自意識過剰か。そう冷たい目で見ていたのだが、何故か、周りにまで信じられないような顔をされている。解せぬ。
「…流石というかなんというか。会長の事も知らないくらいだからもしかして、とは思ったけどさぁ…でも一応同学年なんだから知られてるって思ったのにな〜、えぇ、何これショックかもぉ…」
なにやらボソボソと呪詛のように呟いているが、まさかこいつまで取り憑かれてはいないだろうな。どうでもいいが、取り敢えず俺の席からどいてちょうだい。
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