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声楽部 2
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何度か歌った後、少し休憩を挟む。部室にある時計をみると、時間はもう6時になっていた。6時半には江口さんが迎えに来てくれるから、あと30分くらいは練習出来るなって思いながら水を飲む。
江口さんと言うのは、母が心配だからと言って契約した運転手だ。江口さんは基本的に家から学校までの車で20分程度の距離を毎日送ってくれる。母は元々お嬢様育ちだから、外出は全て車という生活を過ごしていた様だけど、さすがに俺は学校以外では基本江口さんには頼らない様にしている。
「さー、歌うかー」
よいしょっと椅子から立ち上がり、CDで伴奏を流し歌い出す。
そろそろ歌の終盤という所で、誰かが部室の扉を開けた。
「わっ!?」
驚いて大きな声を出してしまった。だって、こんな時間に校内に居るのは俺か先生達くらいだ。
「君、声楽部のくせに歌下手なんだね」
扉が開いて、いきなり言われた悪口。あまりに衝撃的な事に声が聞こえた方を見て、俺は口を開けたまま固まってしまった。
「ん?どうしたの、そんな表情だとせっかく可愛い顔が台無しになるよ?」
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