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下の名前で呼ばれるのは慣れていない。
今までの同級生には夜伽と上の名前で呼ばれていたし、なるべくみんなと壁を作っていたから。
だからかな、
名前で呼ばれただけなのになんだか嬉しいんだ。
チラリ、と目の前の担任を伺う。
赤石光哉(アカイシ コウヤ)と名乗った男はスーツを着崩してチャラい格好をしている。
顔がいいから、かな。すごく似合っているとは思う。
今日の日程を説明しながら教室まで歩く目の前の背中がやけに大きく感じた。
「あ、今更だけど。急に名前で呼んじゃって大丈夫だったか?」
「あぁ、大丈夫ですよ。
呼ばれ慣れてないからまだ違和感はありますけど」
苦笑いを返すと
「まぁそのうち嫌でも慣れるだろ、」
と苦笑いを返されてしまった。
先生の足が止まった。
長い廊下をだいぶ歩いたと思う、やっと教室に着いたらしい。
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