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なれる訳が無いんだ。
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そのまま泣き続けた俺は、次の朝まで、
流と甘く愛し合った。
何度も「ごめん」と謝る俺に、流はキスの雨でそれに応えてくれた。
その優しさが痛くて、また、俺は泣いた。
(どうしてそんなに穏やかでいられるの……?)
(だって俺、流を傷付ける様な事しかしてないのに…)
そんな葛藤を抱えたまま、甘美な世界に浸り切る事も出来ず、
もやもやとした朝を迎えた。
*
俺が抱え込んだもやもやは、そう簡単に解けそうもなかった。
今まで何とか凌いで来たけれど、これから先も流と付き合って行くならば、
いつかは俺の秘密も、話さなければならないだろう。
かと言って、真実を打ち明けるのも、流と離れて暮らすのも、
どちらも俺には選択出来る勇気は無かった。
だってどう転んだって、
俺には流しかいないんだから。
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