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疲れて眠る翔を抱きしめながら考え事をしていた
スノードームの世界か・・・
死んだら行けるのだろうか?
「楓」
「どうしたの?」
「ごめん、俺眠ってた?」
「気にしなくてもいいよ、疲れたんだね」
「ごめんね」
「こうしていられればそれでいい」
「うん」
翔は部屋に着いた途端、倒れてしまった
きっと疲れたんだろう
「聞いてもいい?」
「何を?」
「楓の事」
「何が知りたいの?」
「俺が書き込んだサイトなんだけど」
「うん」
「あれは楓が管理人なの?」
「違うかな」
「本当にあそこで知り合った人を殺したの?」
「どう答えればいい?」
「正直に、何を聞いても今更だし」
「殺して欲しいと言う願いを叶えてるだけ」
「殺すだけ?」
「翔は知りたがりだね」
「ごめん」
「死にたいと言う奴らを殺すのは悪い事だと思う?」
「わからない・・・でも死にたいと願う気持ちもわかるから」
「死にたい奴の体は誰のモノ?」
「えっ?」
「肉体を放棄した時点で必要のないものだとは思わない?」
「うん」
「俺は翔が想像しているような殺し屋じゃないから」
「どう言う意味?」
「殺した体をリサイクルしている」
「リサイクルって・・・」
「生きたくても生きられない人達に新しいパーツを提供している」
「それって・・・臓器売買じゃ」
「そうだね」
「俺の体も売るんだね」
「別にそれが仕事じゃないよ・・・翔の肉体は翔のもの」
「でも」
「もうおしまい」
「うん」
「嫌いになった?」
「ううん、確かにそうだなって・・・死にたい奴は体なんてどうでもいいと思うし」
「翔の病気が移植で治るのなら俺は毎日誰かを殺すかもね」
「治らないよ」
「だからここにいるんだ」
「うん、でも・・・誰に売ってるの?」
「内緒」
「そう言うルートとかあるのかなって」
「あるかもね」
「そっか」
そう言うと翔はまた眠ってしまった
治せるものなら治してあげたいと思うのはいけない事?
自分勝手なのは百も承知だ
翔を抱きしめ、そっと髪にキスをした
ずっと傍にいると思い込んでいた
それなのに・・・
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