アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
43
-
真弓センセーは つっかえ つっかえしゃべる俺の話を黙ってきいてくれた。
まぁ 優しく抱き締める腕は緩まなかったけど。
「もうアイツの婆ちゃんは ヨロヨロになって隠居生活ですけどね。
そして高校あたりかな。アイツ 男の体が嫌なんだって。
家族も薄々気が付いていたんでしょうけど。家族でいっぱい話したってアイツが言ってました。
そして カウンセリングしてホルモン注射?とかなんかいっぱいして。働いて稼いで 稼いで。手術して戸籍も変えて。
そして家を出るってことになって、恋人が居るのかって話になってね。
俺よく分からなかったけど。
俺と住むってことになったんス。途中家族とどういう風に話したか知らないんスけど。
最初は俺と恋人か?って家族は思っていたらしいけど。俺がアイツの家に行っても 昔と変わらねェ 態度だから 家族はどう思ってるかわかんないス。
でも 俺は アイツの家じゃ 大事にしてもらってるから、俺が行けば 歓迎してくれるし。
女の格好してるから アイツも実家に出入りしたくないのかもしれません。
俺の方は ってぇと
成長するにつれて 周りのことわかってくることあんでしょ?
昔、先生や 年上の人が説教めいたこと言って うぜぇ って思っても 足掻いても 結局 そうなんだって。
認めたくねぇけど
爺さんがよく言ってました。
親の意見と冷や酒は あとになるほど効いてくる。って。
婆ちゃんがよく言ってました。
墓に布団は着せられねぇって。
アイツの父ちゃんが 親の小言と茄子の花は千に一つの無駄がねぇ って。
俺 まともに 育ってきてないから
俺に色々言ってくれるのは 俺の為になってんだ って。
だから 世の中人みーんな 悔い残らねぇように それぞれ 大切にしていかなきゃ いけねぇって。
誰にでも どんな人にも その人の味方になってやろうって。
まぁ 俺 駄目な人間だから 嫌だな って思う人も居ます。
でもそれは 俺がよく見ていないからで。
他の人の言ってることは 間違いねぇのかな って。
女の人に 漠然と憧れみたいなものは ありました。
オナル いや 自分でヤルとき エロ本とか 見ながらだったし。
でもね アイツにね 女に 気を付けろって言われたんス。
そこら辺の即OKな女は 誰とヤッてるかわかんねぇって。世の中にはセックスして病気が移ることあるから。
セックスして 薬でも治らねぇ病気があるから 軽い女は気を付けろって。
そしたら なんか女って 怖い生き物だなぁって。
それから エロ本も見なくなっちゃった。
俺 変 ですか?」
真弓センセーは
黙って俺を抱き締めて
「そんなことないよ。でも色々心配しなくていい。僕を好きなら僕だけを信じて。」
うん。真弓センセーは信じる。
だって何て言っても医者だもん。
あんなに 怪我した俺を治してくれたんだもん。
センセーの言いつけ守って 治って 退院できたんだもんよ。
それに 俺が聞くこと何でも答えてくれて スゲーよ。
そして
俺 真弓センセーのこと 好きだもんよ。
俺は大きく頷いたのだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
45 / 173