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王国
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この世界は大きく六つの大陸に分けられている。ひとつは魔力を持つ者が王族とするザハーラ王国、ひとつは羽を持つ者が王族とするタイアント王国、ひとつは少し先の事が視える者が王族とするミャーライ王国、ひとつは妖精の血が通っている者が王族とするシャンデラ王国、ひとつは時を操れる者が王族とするバンダン王国、そして最後に精霊の加護を受けている者が王族とするナヤイル王国。
この六つの国の王国には共通点が二つあった。それが右目だけとても綺麗な赤色だということ、そして何かしら特殊体質だということだ。
それぞれ国同士の仲はそんなに悪くは無く、争いごとなどそんな面倒臭く時間と費用が馬鹿にならないぐらいかかり、そして国の宝のとも言える国民の命が危うくなるような事はしないと国の王族なら誰しもがそう思っているのでそんな事は起きない。たまに王族同士で喧嘩はするけど喧嘩するほどなんちゃらっていうやつだ。
そしてこれは何故かわからないがどの各国の王には必ず5人の息子と3人の娘が出来ると言われている。それも同じ年、同じ日に生まれるのだ。なので各国の王は皆同じ年になる。そして王族ならこの学校に必ず通えという決まりがあり、その学校はナヤイル王国の王都にあるヤンファ王立学校である。なので王とその息子娘は皆同級生にもなる。
そんな中で一番下の末っ子になる第5王子は上の兄弟に溺愛されて育つ傾向がある。兄にも姉にも大事にされ、その上他の国の第1~第4王子、王女にも溺愛されるのだ。
時にうざったく思うその溺愛も第5王子にはつきものであった。
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