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僕らの恋ジジョウ~優しき飼い主様×ニートの野良猫くん~柳田 竜彦編【上巻】
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「なんで、お父様はそんなに厳しくされていたのでしょうか。」
「お兄ちゃんは、生まれた時から将来が決まっていたの。旦那は″長男は将来、この会社を背負う男だ、だから立派な子に育てる〝って言って・・・。」
ん?会社を背負う男?
「あの・・・、失礼ですが、お父様は何かお店を経営されている方なのですか・・・?」
「えぇ、うちは○○○ホールディングスという会社を運営してて・・・。」
「えっ!その会社って、あの有名なIT企業ですよね!」
「有名だなんて・・・、そんな大それた会社じゃないですよ。」
いや、超有名な大企業だよ。
あいつ、そんなお金持ちのボンボンだったのか・・・。
「長男は跡取りとして、あの子自身も理解して、父親に認めてもらえるようにって頑張ってました。今も社員の一人としてがむしゃらに働いてますしね。でも翔は、そんな生まれた時から敷かれたレールの上を、素直に渡っていくという人生を疑問に思ったんでしょう。それから父親やお兄ちゃんに良く反発するようになって、大学も中退して、家に引きこもるようになったんです。」
「そうだったんですね・・・。家出したあの日、いったい何があったんでしょうか。」
「私も、詳しくは聞いてないんですけど、お手伝いさんから聞くに、旦那と翔が久しぶりに顔を合わせたらしくて、旦那がいつものお説教を始めたら、それにとうとう嫌気がさしてしまって、家出したとか・・・。でも真意は、あの子に聞かないとわからないですけどね。」
確かに・・・。翔の思う別の思いがあるのかも・・・。
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