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宣戦布告…の巻
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「うぅ…、はぁ…。つ、ついた。」
軋む体を引きずり、やっとの思いで教室にたどり着く。こういう時、無駄に広い敷地は地獄そのものだ。
(俺は、やり遂げた、やり遂げたんだ!!)
自身の頑張りと達成感を胸に、教室のドアに手をかける。
「おい!太郎!!なんで昨日途中でいなくなったんだよ!!親友は一緒にいないとダメなんだからな!!」
今歩いてきたところから、聞き覚えのある声が…。
(気のせいだ、気のせいだ。朝からこれ以上のゴタゴタは勘弁してくれ。)
聞こえてきた声を無視し、ドアを開ける。
「無視するなよ!!」
いつの間にか真後ろまで迫っていた神宮寺に、思い切り肩を掴まれた。
「いってぇえええ!!!!」
神宮寺の加減をしらない掴み方と、筋肉痛のせいで思わず神宮寺を突き飛ばしてしまった。
「「「遥!!!」」」
それまで後ろに控えていた生徒会が、神宮寺に駆け寄る。
「何するんだよ!!痛いだろ!!謝れよ!!」
一瞬何が起きたのかわかっていなかったようだが、自分が地面に尻もちをついたことに気がつくと、とたんに喚き始めた。
「あ、すまん」
「あなた、こんなことしてタダで済むと思ってるんですか?」
「だから、すまんって」
「私の遥にこんなことをして、すまんの一言で許すはずがないでしょう。この処分は追って連絡します。覚悟してなさい。さ、行きましょう、遥。保健室でどこか怪我をしてないかみてもらわないと。」
「おい!何が私の遥だ!遥は俺様のだ!それと、お前は今日から俺様の敵だ。」
「君って前からほんと邪魔だったんだよね〜。僕達だって許さないんだから〜。」
「そうそう!今後僕達の遥に近づかないでよね〜!」
「許さ…ない」
生徒会諸君はそう言い残し、神宮寺を連れて立ち去っていった。
(そんなに母性をくすぐられるのか?俺にはさっぱりわからん…。とりあえず、めんどくさそうなことになったなぁ。)
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