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番外編
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「ねぇねぇきいたー?」
「なになになんの話?」
「今日笹倉くんめちゃくちゃ機嫌いいじゃない?」
「あーたしかに!雰囲気柔らかいよね!」
「それでね、智世《ちよ》がさっき笹倉くんに『今日機嫌いいですね?何かありました?』って聞いたらー…」
「聞いたらー?…ちょっと焦らさないでよー!」
「『うん。まぁね。今日は仕事早く終わらせて帰らないといけないんだ』って今まで見せたことないような優しい顔で言われたらしいの!!」
「ええー!その感じ絶対恋人じゃん…!」
「だよねー…あーぁ。私にもチャンスあるかと思ってたけどやっぱりダメかー…。」
午前中の外回りを終え会社に戻ってきてお昼を食べるために向かった食堂でOL2人のそんな会話が聞こえてきた。
颯斗さんの名前が聞こえてきてたからなんとなく聞き耳を立てていたのだが、颯斗さん恋人いるのかぁ…。
…ん?いや待て待て。恋人って…俺じゃねーか。
二人の会話内容が『サラッと颯斗さんが俺の知らないところで惚気けていた話』ということを理解した途端自分の顔が熱くなるのが分かった。
そっか、まだあまり自覚がなくてフワフワしてたけど昨日の夜俺と颯斗さんは恋人同士になったんだった…。
きっと真っ赤になっているであろう自分の顔を誰かに見られたくなくて、そそくさとご飯を済ませてオフィスに戻る。
自分の席に戻っても先程の出来事が頭から離れず、気を抜くと頬が緩んでしまいそうになる。
今日の夜がますます楽しみだ…。
「棚木ーちょっと来てくれー」
あー。早く仕事終わんねぇかな…。
「棚木!聞いてるのか?!」
「え?!あ、すみません!すぐ行きます!」
今日の夜のこと考えて部長に呼ばれてるのすら気づかないとか、俺どんだけ浮かれてるんだよ。
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