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お腹……空いたな…
気がついたらふかふかの布団に横になっていて、自身の空腹を感じた。
久々の感覚。
心に小さな火が灯るようで思わず嬉しくなり、布団をぎゅっと抱きしめた。
布団からするお日様の匂いとかじゃない、他人の香りが鼻腔を満たし、そのいい香りに頬が緩む。
…ん?他人の匂い?
あ、あの男!!
もしかして、ここ、あいつの家!?
あああああやってしまった!!
馬鹿だ……最高に馬鹿だ俺は……
早く出ていかないと……!
ガチャ
「あ、起きてたんだ。おはよ」
…………
終わった…
また前みたいなことに……
いやだ…逃げないと……
「よいしょっ」
「うわっだからお前!軽率にそうやって抱っこするのやめろよ!なんか言えよ!」
「大丈夫だよ、一瞬だから。ほら」
男はそう言って、俺をコンパクトな車椅子に乗せた。落ちないようにシートベルト付。ベビーカーに似ている。
「ね?一瞬だったでしょ?とりあえず服着よっか。んで、ご飯つくったから」
「ちょっと待て!」
「ん、なに?」
こいつ平然としてるけど、俺がどういう存在かわかってんのか?
いや、わかってるよな。だって初めてあったとき結構ビビってたしな……それに逃げてたし……
でも俺の顔見て「かわいい」とか……
やっぱこいつも……
と、色々考えつつ、男に手渡されたTシャツに袖を通す。
「あのさ……ここまでしてもらってほんとに悪いんだけど、俺のこと捨ててくれ。お願いだ」
前みたいになるぐらいなら、こんなとこいないほうがマシだ…
「やだ」
……ですよねー。
「ここに連れてくる前にも行ったけど、僕がこうしたいからする。君には相当嫌な過去があるようだし、その過去の話、聞かせてよ。それがトラウマなら、僕はちゃんと気使うから」
気使われるのもあんまり良い気はしないけど……
信用はできないけど、こいつに悪気があるようには見えない。
ちょっとぐらい居てやっても…いいかな。
「……信用してるわけじゃねぇ…でも、えっと……お願いします…」
「うん!よろしく!」
まあ、OKした理由の半分はおいしそうなカレーの匂いがしたからだけどね。
「あ、ていうか君、ご飯食べたとして排泄はどうなるの?」
「はぃs……!!」
「さっき傷口見たけど、大腸から直接出てくる感じ?」
「わかんないけど、そうなるのか?(それって垂れ流し状態!?!!?)」
「んん~……おむつでもしようか」
「!?」
「何もしないわけにもいかないしなぁ」
「やだ!恥ずかしいじゃん!!」
「え、じゃあ食べなくていいの?別に君がいいならそれでも」
「…………おむつ……します……」
人生最大の屈辱も味わった。
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