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「やっぱ混んでるかぁ…」
俺達が、いつも行く商店街は近所のおばさん達がとても多い。
「あらぁ、晃君。今日は媛君とお買い物?」
いきなり話しかけて来たこの人こそ、近所に住んでいる入間(いるま)さん。
いつも、この時間に買い物をしていて昨日も会ったばかり。
「こんばんは、こいつは荷物持ちですけどね。」
「あら偉いわね~、じゃバイバイ。」
「さようなら…」と手を振り別れを告げると媛が俺の手を握ってきた。
「…どうした?」
「あの人さっきからこっち見てる。」
ちらちらと媛が目を向けている方を見てみると、そこには俺と同じ学校の制服を着た人だった。
「あーそうだねー。じゃ、早く買い物済ませちゃおうか。」
「なんか、近付いてくるよ…」
「はぁ?」
媛の手を引いて急いで八百屋に向かっていると、いきなり媛が立ち止まった。
俺は、グンッと後ろに引っ張られ危なく首が鞭打ちになる所だった。
「痛たた…どうしたんだよ…」
「疲れた。」
「えぇ…でも後少しなんだし…」
励ましていると、俺の後ろに誰かが立ち止まった。
邪魔になっていると思い、媛をおぶって横に避けた。
「あぁ…もう…」
「先輩?」
「…え?」
後ろを振り返ると今日俺に告白して来て、女共に連れ去られた海斗(だったっけ?)君ではないか。
もしかして俺達を見ていた人も、さっき俺の後ろに立ちど待ったのも、海斗君?
……なわけないかぁ〜。
「先輩、どうしてここに?」
「君こそ、どうしてここに…」
「俺は暇だっただけですし。先輩は?」
「へー…俺はこいつと買い物。」
媛を見て、そう言うと媛は頭を下げた。
「先輩の…弟さん?」
「兄には見えないよね?」
海斗君は、しゃがんで媛と同じ目線にした。
「こんにちは~。」
「こんにちは…」
媛は人見知りでは無いのだけど…
「何歳かな?」
「十歳…」
「勉強大変?」
「うん。」
どうしよ、話が続いてないー!
「ごめん、こいつそんな人見知りじゃないんだけど…」
「あ、大丈夫ですよ慣れてるんで。」
「じゃ、俺買い物してるんで…」
「さよならー。」
俺は、その後すぐに八百屋に向かった。
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