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暗い部屋の中、僕は灯りもつけずただひたすら泣いていた。
手のひらで目を抑え涙が流れるのを阻止しても、隙間を見つけては外へと零れ落ちる。
脳裏に浮かぶ谷中君の傷ついた顔。
いや、そもそも僕が悪いわけではなくて谷中君の異常な性癖とも言えるあの猫好き。猫も好きだけど人を猫に見立てて可愛がるのは流石におかしい。それと猫の姿をした人に抱きつきキスをする。
異常とも言えるのに、僕はまだ彼を友達として嫌いにはなれていない。
長い期間過ごした訳ではないけど、谷中君と過ごした1カ月は僕には新鮮で心を潤し温かくする。
僕自身が追い求めていた関係が手の届くすぐ傍まで来ていた。
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