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(番外編)純愛>♎︎<狂愛20
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今日のお昼ご飯は、百目鬼さんの作ったオム
ライスと、百目鬼さんの精子でした♪♪
百目鬼「それじゃ行ってくる。〝今度はちゃんと服着ろよ〟。今日は夕方に終わるから、夕方には支度済ましてろよ」
マキ「は〜い♪」
僕は全裸でベッドに寝っころがりながら、元気に返事したけど、百目鬼さんは眉間にシワを寄せる。
百目鬼「いつまでも裸で寝てるな」
マキ「百目鬼さんが脱がした癖に♪」
百目鬼「…」
マキ「怒っちゃ嫌♪午後は勉強するからもう寝ないよ♪ねぇ百目鬼さん、足枷してからお仕事行ってね♪」
百目鬼「……まったく」
百目鬼さんはオモチャの足枷を僕に付け、大きな手で頭をなでてくれてから仕事へ向かって行った。
残された僕は、その足枷をそっとなぞる。
念願の監禁は…いとも簡単に外れるオモチャ。
これは、擬似監禁。どれも本物じゃ無い。
だけど監禁して欲しかった。
監禁したい程束縛したいって思ってもらえてる、って…実感したかったから…。
毎日ドロドロに愛されて…
束縛してもらって…
僕は…
幸せだよ…
幸せだと信じてる…。
百目鬼さん…
いつか、いつかでいいから…
約束を聞かせてね…
僕は…
信じるから…
百目鬼さんの言葉を信じるから…
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
【百目鬼side】
賢史「神、神、もう直ぐ事務所に着くぞ」
運転している賢史が、信号待ちで俺の肩を揺すった。ぼやける視界には、傾いた夕日の光が、眩しく車内に差し込んできていた。
俺は賢史のいる警察署に最後の用事を済ませてきて、仕事終わりの賢史と、俺の事務所に帰る車の中でいつの間にか眠ってしまっていたようだ。
声をかけられて目を覚ますまで、マキの夢を見ていた。だけどマキは夢の中で、不安げな瞳で俺を見てた…。
賢史「お前さ、いくらなんでも毎晩張り切りすぎじゃねぇのか?そら、女王様との蜜月は楽しかろうがよ…」
賢史がニタニタ言ってくるが、反論できない。
この四日間、ろくに眠ってない俺は。
毎晩マキを抱いてる。
抱いても抱いても抱き足らないと思ってるあたり、もう、相当俺はイかれてる。
マキを中心とした騒動も、今日でお終い。
茉爲宮家の方は烏磨が全部やってくれたし、朱雀を巻き込んだ溝呂木は賢史に逮捕してもらった。溝呂木の方は、最後までマキに隠して終われたのは不幸中の幸いだ。
だが…
全部終わって、マキも手元に戻って、多少ケンカにはなったが、お互いの気持ちもなんとか伝え合って、一緒に暮らし始めたのに…、何故か、俺は小さな違和感を感じてる。
百目鬼「今回は、お前にはだいぶ世話になった…」
賢史「あらら、女王様に骨抜きならぬ牙抜きされちゃったのかな?」
百目鬼「本音だ。わざわざ怒らずなよ」
賢史はふーんと言いながら、どこが含みのある言い方をしながらハンドルを握り前方を見つめる。
賢史「…の割りに、スッキリしない顔だな」
そう、スッキリしない…。
マキは、束縛を求めて監禁して欲しいと言う癖に…
百目鬼「…何度言っても、俺の名前を呼ばない…」
賢史「……ノロケ?」
百目鬼「…」
賢史「わーったわーった、そう睨むなよ。単純に恥ずかしいとか?」
百目鬼「恥ずかしいも何も、出会ってすぐの時は名前で呼んできてた。修二の真似して」
賢史「修二の真似?…あーじゃぁー、あれじゃね?ライバル修二君と同じ呼び方で呼びたくないとか?」
百目鬼「は?」
賢史「嫉妬ってやつですよ」
百目鬼「嫉妬?…、なら呼び捨てで呼べばいいじゃねぇか」
やはり、修二のことが引っかかってるのか。
俺は、何度も言ってるんだが…。修二と奏一に恋愛感情は無いって。だが、マキからしたら、俺が強烈に修二を好きだった時を見てるから、気にするなと言っても気になるんだろう。
百目鬼「だから…、離さないって言ったのに…」
賢史「おっ!愛の告白したのか?ついに?」
百目鬼「ああ、孕むまで開放しないって言ってやった」
賢史「ァア¨!?」
素っ頓狂な声を上げた賢史は、意味が分からないと言いたげに、げんなりと俺を横目で見やがる。
賢史「なんだそりゃ…」
百目鬼「男は妊娠できないから一生開放しないってことだ」
賢史「いや…神君。それ、意味わかんねぇから」
百目鬼「どうしてだ、素直に、思ったまんまを言ったつもりだが…。いっそ孕めば俺のものなのに…」
賢史が呆れた顔して運転してる。もうこっちを見ようともしない。
百目鬼「…賢史…、俺、やらかしたか?」
賢史「神、おめでとう、ついに4回転半ジャンプが決まったな」
百目鬼「……伝わってない…?」
賢史「全くもって何が言いたいか分からないよ神君。いつになったら小学生から進級するのかな?」
百目鬼「あー、クソッ!」
賢史「こんなんで大丈夫な訳?毎晩SEXして、体だけ…なんて思われてないだろうな…」
俺ばかりのせいじゃない。が、決してマキに責任をなすりつけようとしている訳じゃ無い。
マキはこの四日間、やたら束縛して欲しい、と言うようになった。確かに、監禁して、鎖で繋いで。俺は、これで大丈夫なのかと気が気じゃ無い。キレた勢いで…、いくらマキがして欲しいと言ったからといって…
俺の恋愛偏差値はかなり低いから。どんなに気持ちを素直に口にしても、マキにうまく伝わらない。
情けない話、誰かに相談してやっと、俺の言葉の足らなさや、言い間違いにやっと気づく。
茉爲宮家から救い出した後、俺の中の怒りと説教と、慰めてやらなきゃという気持ちが戦ったが、やはり怒りが勝ってしまう。俺はこの時、奏一に相談した。
奏一は、修二を育てた人間だ。時に厳しく時に優しく、修二は、大人しいが芯が強く、頑固なところがある。そんな修二に、奏一はどうやって欠点を直させたのか聞いた。
だが、俺は奏一みたいに上手く出来ない。
賢史は尊敬できないが、恋愛相談では、適任が賢史以外思いつかなかった。
百目鬼「…体だけ…、それは、無いと思う…。マキは、好きな人とは毎晩エッチしたいと言ってたし…、もっともっとってしがみついたり、拘束してと言ってくるのはマキの方だ」
賢史「ふーん。それは…あれだな…、思い当たることはいくつかある」
百目鬼「…」
賢史「一回捨てられてるから怖くなってるのか…、幸せ過ぎて怖いのか…、それとも女王様の病状が悪化してるか」
百目鬼「病状が悪化?」
賢史「女王様は、セックス依存症だろ?」
百目鬼「……」
一回捨てられて怖い…。あり得る話だ。
幸せ過ぎて怖いのは俺も同じだ。マキはなんでも許そうとする。俺のしたいこと、衝動的な事まで許してたらマキの方が持たなくなる。俺は、マキを大事にしたい。今は、多少強引だが、マキには、ああして俺の気持ちを正直に伝えなければと思って、ついつい…。何度も抱いてしまう。何度抱いても…、足りない。ドロドロで幸せそうに真っ赤なマキをずっと見ていたい。毎日俺の腕の中で、必死にしがみつくマキは、やはり、幸せに慣れてないから、どこが現実味がなくフワフワしてるのかもしれない。だから、監禁や拘束と言った目に見えるものに拘るのかも…
俺と同じで…
マキも、幸せが怖いのかもしれない…
この甘い日々が…現実なのか…
また、願った未来を見た…
夢を見てるんじゃ無いかと…
形あるもの…
俺は…
マキが形にしてくれた腕時計出すタイミングを迷ってる。
時計屋からは、マキが探しに来たと連絡は無い。
マキは、俺への気持ちを形にした腕時計を、〝捨てたい〟と言った時のまま…
怯えてるのかもしれない…。
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